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MarkeZine Day 2021 Spring(AD)

自社EC導入時に必要なこと、売り上げアップのポイントを大公開!ECを始めるカートシステム選びとは?

 MarkeZine Day 2021 Springにて「コロナに負けない販売チャネルをデジタルで!自社ECを活用した売り上げアップに必要なこと」と題し、ECサイトのマーケティング支援を手がけるエートゥジェイの飯澤満育氏が登壇。コロナ禍でECシフトが加速する中、自社ECに最適なカートシステムを選ぶポイントと、クラウドECプラットフォーム「メルカート」を紹介した。

EC転換は必須。EC成長率1273%の企業も

 スピーカーのエートゥジェイ創業者である飯澤満育氏は、ECマーケティングのエバンジェリストとして活躍し、2018年にソフトクリエイトホールディングスにジョイン。同グループは、大規模対応かつカスタマイズが可能なパッケージECシステム「ecbeing」とECスタートから中堅規模までを対応するクラウド型ECプラットフォーム「メルカート」の2つのプロダクトで、あらゆるECビジネスに対応し、自社ECに特化した知見を持つ。

株式会社エートゥジェイ 代表取締役社長 飯澤満育氏
株式会社エートゥジェイ 代表取締役社長 飯澤満育氏

 まず飯澤氏は、「コロナ禍で変わったEC利用」として、企業の自社EC需要の高まりと、自社ECをやるべき理由を解説した。言わずもがなコロナ禍で人々の消費は大きく変わり、ネットショッピングの利用率やネット利用時間が伸びている。小売りを中心とした各事業者は、EC転換のスピードアップを迫られてきた。

 これらの事象を補足する参考データとして、飯澤氏はメルカートを導入する企業50社の売り上げ成長率を紹介。コロナ禍前後の2020年の1月と5月を比較すると、50社の売り上げの平均成長率は約206%になったという。

 さらにこの50社のうち最も売り上げが伸びた企業の成長率は、なんと1,273%。同様に大きな成長率を記録した企業は、巣ごもり需要、テレワーク需要など、昨今のニーズに対応する業種であるほか、家電、食料品、日用品、在宅勤務にまつわる商材を扱う事業者も伸びているという。もはやEC化は厳しい経済状況の中で企業が成長するために欠かせない条件であるとうかがえるデータだ。

自社ECは小さくスタートして大きく育てる

 では自社ECの立ち上げで気をつけるべき点は何か。

 飯澤氏は2つ目のアジェンダに、「ECサイト構築・リニューアル本当に外せないポイントとは」を提示し、これまでに1,300社以上を支援してきたecbeingの知見をもとに、絶対に外してはならないポイントを次のように挙げる。

・スモールスタート型のECであること
・運用リソースを確認すること
・カートシステム変更によるコストを最小化すること

 まず同氏が強く提唱するのは、「小さく産んで大きく育てていく、スモールスタート型のEC」であること。特に「モール出店ではなく自社ECだから」と、カスタマイズモデルを希望し、あれこれとこだわりたい声に、飯澤氏は警鐘を鳴らす。

 「売り上げが少ないEC導入期に、カートシステムの細部までこだわってコストをかけるのは避けましょう。投資回収までの時間がかかるだけでなく、集客を伸ばす時期に、プロモーション予算も制限されてしまいます。導入期は、コストを極力下げてスタートする戦略が必須です」(飯澤氏)

 一方で、EC事業の全体計画は、ECの規模を念頭に置いて考える必要があり、その規模ごとに使うべきツール、カート、プロモーション手法が異なってくる。飯澤氏は、EC事業を導入・成長・拡大の3フェーズに分けて、それぞれのポイントを語った。

導入・成長・拡大 それぞれのフェーズに考えるポイントとは

 導入フェーズのプラットフォーム選びでは、デザインや独自機能から判断するのではなく運用フローを考慮し、完成されたプラットフォームを選ぶことが重要だ。

 EC事業成長のカギは、運用を重ねること。先述したとおりECスタート時はコストを投資するタイミングではない。「EC導入時は運用の継続を優先し、デザインや独自機能は成長フェーズに考えましょう」と飯澤氏。その上で成長に合わせた拡張性も視野に入れたプラットフォーム選びが必要だ。

 続いてECの成長フェーズでは、やるべき業務が増加してくる。在庫管理、注文、出荷管理、問い合わせ対応と、日々の運用だけでなく、キャンペーンにともなうLPやバナーの制作なども発生する。これらの業務に合わせて、既存会員に向けたメルマガ送付などのCRM施策、新規会員獲得のための広告出稿も、事業成長には欠かせない。

 ここで、担当者を増やすことも対策の1つだが、ECプラットフォームの中には分析やマーケティング施策を設計する機能が充実し、プロフェッショナルによるマーケティング支援も可能なサービスが存在する。導入時のプラットフォーム選択の際に、この点も考えておきたい。

 そして、ユーザーが大きく増え、売り上げも伸びてくる拡大フェーズ。カートシステムのスイッチングが検討される時期だ。しかし「スイッチングには、さまざまなコストが発生しやすい」と飯澤氏。その1つが顧客離れの危険性だ。

 「カートシステムが変わると、会員の方にパスワード変更のお願いが必要です。そして購入までの導線やUI、カートの使い勝手も変化するため、慣れていた会員が離脱する可能性があります」(飯澤氏)

 さらに会員からの問い合わせ対応の負荷、管理システムの刷新にともなう運用担当者側の再教育が必要なことも懸念点だ。「ECはスモールスタートが鉄則ですが、導入期、成長期、拡大期のそれぞれのフェーズで、どう切り替えするかを踏まえ、カートシステムを採用することが重要」と、飯澤氏はアドバイスする。

初めてのECに必要なことが、すべてそろうメルカート

 ここまでをまとめる。自社EC導入時に選択したいカートシステムとは、スピーディーにスモールスタートができること。そして、ECの成長期・拡大期に必要な、機能の拡張性やマーケティング支援を見据えたカートであることだった。

 その選択肢の1つとして紹介するのが、エートゥジェイの「メルカート」である。

 メルカートは、ECサイト構築シェアトップクラスのecbeingが持つ豊富な構築事例と、ECの勝ちパターンをテンプレート化した、クラウド型のツールだ。年商数百万円から数億円規模までのECをカバーする。

 メルカートの特徴は、次の4つが挙げられる。

メルカートの特徴
メルカート4つの特徴

 1つ目は高機能と優れたUIであることだ。導入企業のフィードバックを受けながら改善を進めてきたecbeingをベースとするため、標準で高い機能をそろえている。たとえば、会員データの多角的な分析とECの機能を組み合わせ、売り上げ向上につながる多様な施策の実行が可能だ。

 またECのクイックスタートの壁になりやすい課題が、デザインにまつわること。なかなかデザインが決まらず、足踏みをしてしまうのだという。そこでメルカートではecbeingの実績に基づいた、売るためのデザインテンプレートを多数用意。業種ごとに最適化されたUIが選べるほか、バナーの配置や色味は何千パターンの表現ができる。

 2つ目は自動バージョンアップ機能があることだ。成長著しいEC業界では、新しいツールやトレンドが毎日のように生まれてくる。それをEC事業者がキャッチアップし、運用に反映することは、非常にハードだろう。その分クラウド型のメルカートは、新しい機能も自動的にアップデート。外部ツールとの連携も強化され、Instagramの写真をECサイトに活用できるvisumoや、Amazon Pay、LINE Payといった決済方法も利用できる。

マーケティング支援とコストを抑えたステージアップ対応も

 メルカートの特徴3つ目は手厚いマーケティング支援があることだ。メルカートには充実したマーケティング機能だけでなく、その機能を使いこなすためにプロフェッショナルが併走して支援する体制が整っている。マーケティングサポーターの数は200名以上と、EC業界随一の豊富なリソースだという。対応領域は、事業戦略の設計から、広告による集客、サイト改善、分析、CRMと幅広く、EC事業の成長を支える。

 そして4つ目の特徴は中長期的な視点を持ちEC事業のステージアップへ柔軟に対応できる点だ。規模を拡大して倉庫の拠点を増やし、独自の運用やサービスの導入、複数のECを運用したいなどのフェーズに来たときも、メルカートはスムーズにカスタマイズが可能なパッケージ版のecbeingへ移行できる。

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 メルカートと同グループのecbeingならば、顧客データや注文データがそのまま移行できるだけでなく、会員パスワードのリセットも不要。懸念される移行コストが限りなく抑えられるのだ。

変化し続けるECビジネスとともに、メルカートも進化する

 「自社ECの立ち上げからその後の運用もサポートし、EC事業にともなうさまざまなリスクにプロフェッショナルとして関わり、ヘッジする。これがメルカートが選ばれるポイントです」と飯澤氏。

 終わりに、メルカートを導入する企業の声が紹介された。

 まずはゴルフウェアのオリジナルブランドを展開する、グリップインターナショナル。メルカートを導入した理由に、ECサイトの構築からその後のマーケティングまで、一貫してサポート体制が充実していること、そしてバックオフィスの操作性と、ecbeingへの移行が可能なことを挙げた。EC事業に併走し、パートナーとしてグロースを支える点を高く評価しているという。

 続いて睡眠に特化したアイテムを取り扱うブレインスリープは、ECサイト構築にあたり、スケジュールとスピードを最優先に考え、メルカートを選択。対応のスピーディーさに評価が高かったほか、安定した運用、強固なセキュリティにも満足しているそうだ。

 そしてAGCグループのAGCテクノグラスは、キッチン用品のオンラインショップ運用にあたり、マーケティングプロセスの展開とデータ活用によるPDCAの定着を重視した。メルカートのCRM機能を活用し、メディア露出からの販売をスピーディーに対応できているほか、データドリブンなEC運用の実現と、理想的な運用ができているという。また、visumoによるInstagramを活用したコミュニケーションも展開しているそうだ。

 コロナ禍が落ち着いたあとも、ECは重要な販路として成長を続けていくだろう。ECはカートシステムを導入するだけではなく、その後の運用が重要。飯澤氏は「環境やユーザーの変化とともに進化するプラットフォームと最適な運用シナリオを掛け合わせ、メルカートから走り続けるEC事業を支援したい」とまとめ、セッションを締めくくった。

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この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2021/04/13 10:00 https://markezine.jp/article/detail/35890