アクセス解析ツールは魔法の杖ではない
アクセス解析ツールは残念ながら魔法のツールではありません。アクセス解析の会社で働く私がこんなことを言うのもなんですが、これは事実です。アクセス解析はそれを使いこなす人や組織によって、大きな効果を生み出すツールとなるか、単なるデータ集計ツールに留まってしまうか決まります。
今回の記事では、アクセス解析が活用できない組織の特徴や課題を紹介します。みなさんの会社がこの特徴に当てはまっていないかどうかチェックしてみてください。
ツールを導入して満足していないか?
アクセス解析ツールに限らず、分析系のソフトウェアは活用しないと意味がありません。残念ながら、ツールを導入するだけではWebサイトの課題は解決できませんし、当然、問い合わせや売上が増えることもありません。
もちろん、ツールベンダー各社はツールの操作トレーニングを提供しています。しかし、ツールを使えるようになることと、課題発見や仮説検証のための分析力は異なる能力です。この分析力に加えて、データから得られた知見に基づき判断する力があってはじめてアクセス解析ツールから価値を引き出すことができます。
担当者に投げっぱなしになっていないか?
とりあえず、ツールだけ渡されて四苦八苦している担当者にお会いすることがあります。その担当者も独学で勉強していろいろと工夫されていますが、自身のやり方が適切かどうか困っている場合も多いです。
営業や開発などの業務の場合は、困ったときに上司へ相談できたり、OJTを通じて業務を覚えていくことが多いものです。しかしWebやアクセス解析では、上司よりも担当者のほうがわかっている場合が多いです。
その結果、担当者が相談できる相手は社内にいなかったり、ノウハウを得る場がなかったり、という状態になっていたりします。管理職のみなさんは、自身が若かりし頃に上司や先輩からしてもらったことを、今の部下へしてあげられているか、一度考えてみてはいかがでしょう。