顧客との関係強化に不可欠なグロースマーケティング
あなたが属するマーケティング組織のミッションは何だろうか。
多くの場合、新規顧客獲得であったり商品購入がゴールで、それに向けて施策を検討・実行していると予想される。というのも、これまで日本のマーケティングは、「認知」から「興味・関心」「検討」を経て「購入」に至る、いわゆるトップファネルにフォーカスした活動になっているからだ。
しかしながら、DearOneではボトムファネルを重視したマーケティング活動、「グロースマーケティング」こそビジネス成長に欠かせないものとして、その支援を行っている。
「グロースマーケティング」とは、企業・事業・製品・サービスの持続成長にフォーカスしたマーケティング活動を意味する。マーケティングファネルを“トップファネル”と“ボトムファネル”に分けたとき、グロースマーケティングはボトムファネルの活動だ。商品購入後の顧客の行動、「初回体験の向上」「ロイヤル化」「LTV/リテンション向上」といった、サービスを使い続けてもらう、選び続けてもらう関係強化を狙う。
グロースマーケティングのプロセスは大まかに、①ユーザー行動データの蓄積、②データ分析によるユーザー理解、③個別コミュニケーションに分けられる。それを素早く繰り返すことで顧客のロイヤル化を促進していく。DearOneが支援するのは、②と③の部分だ。
「アクセス解析」と「プロダクト解析」の違いとは
ユーザー行動分析の肝となるのが、「アクセス解析」と「プロダクト解析」だ。
シリコンバレーのスタートアップアクセラレータであるY Combinatorによれば、製品ローンチの最初期(最小限機能の製品ローンチの段階)に、この2つを解析するツールを導入することを推奨している。
アクセス解析は、Webやアプリに訪れるユーザーの閲覧行動や特性を分析するもので、多くの企業が行っているだろう。では、プロダクト解析とはどのようなものか。石黒氏は「プロダクト解析とはユーザーの行動を知ってサービス改善をし、ロイヤリティを高める取り組み」と話す。
もう少し詳しく説明すると、プロダクト解析はユーザー行動をベースに、データを集めることで見えてくる特徴量を分析したり、マジックナンバー(ユーザーが特定のアクションを規定回数以上行うとサービスの継続率や収益などの重要指標が飛躍的に向上する数字)を知って、顧客エンゲージメントやリテンション、コンバージョンを高める機会を発見し、サービス改善へつなげられるヒントを解明することだという。