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事例2:「定着ユーザーを増やす」会員向けアプリ

 2つ目の事例は、クレジットカード会員向けアプリのリテンションを増やす示唆を探ったもの。アプリ利用者の行動傾向を知るために利用者を行動別に4つに分類すると、アプリ内のポイント獲得ゲームの利用が多いクラスター(クラスターC)が最もアプリ利用サイクルが短く、利用頻度が高いことがわかった。

 さらにライフサイクルとリテンションも分析したところ、クラスターCが継続率、リテンション率ともに圧倒的に高かった。そこで、クラスターCがどのようなタイミングでゲームをしているか確認することにした。

 するとクラスターCの9割が「アプリを起動して3分以内にゲームを開始」していることがわかった。これをリテンションのマジックナンバーに定め、アプリ初回起動時のチュートリアルでゲーム説明をするなど、ゲーム利用を促すUI/UX改善を検討している。

事例3:「初月無料期間での解約抑止」書籍系サブスクアプリ

 サブスクモデルの書籍系アプリの例では、初月無料期間での解約抑制が課題となっていた。

 そこでまずユーザーの初月利用状況を確認すると、66%のユーザーが初月で解約しており、そのうち3割弱が利用開始から1時間以内で解約する実態がわかった。思ったものと違ったと感じたユーザーがすぐに解約したと考えられる。

 反対に、1時間以内に解約しなかったユーザーの行動を調べると、初日に2回以上お気に入り登録をすると初日の解約率が激減する傾向が見えた。初日のお気に入り登録が一つの重要な指標になるといえる。

 他にも継続ユーザーと解約ユーザーの機能利用傾向を比べると、継続ユーザーは「カテゴリー検索」機能を利用する傾向が高いことが見て取れ、さらにライフサイクルにも違いがあった。また、サービス利用を4日に1回の利用サイクルにすることで継続率が上がる可能性が見えた。これらをまとめると、分析結果から次の示唆を得られたことになる。

事例4:「課金ユーザーを増やす」ゲームプラットフォーム

 この例ではアプリへの訪問はあっても、ゲームプレイや課金をしない非アクティブユーザーの多さが課題となっていた。そこで新規来訪ユーザーをアクティブ化し、ARPUを高める取り組みを実施することに。

 ユーザーに5つのミッションクリアでインセンティブをプレゼントするキャンペーンを企画・実行した。

 上から3つのミッションは、もともとdゲームの重要KPIとして定めていたもの。下2つはロイヤル化につながるユーザー行動を分析し、LTVを伸ばすために有効だと判断したものだ。各ミッションの回数も分析からマジックナンバーを割り出し設定された。

 最終的にキャンペーンへのエントリーユーザーのARPUは、キャンペーン前の360倍に。新規来訪ユーザーのARPUが前月比の2.5倍、新規来訪ユーザーの売上2倍と、マジックナンバーの効果を実感する結果となった。

 また、マジックナンバー分析から施策実行、評価までをデータエンジニアやアナリストに依頼することなくマーケターのみで1ヵ月で実現したことも、大きなインパクトだったという。

 石黒氏は「ユーザーの行動を知るプロダクト解析を行うことによって、次の一手が手に取るようにわかるようになります。Amplitudeはその分析を効率化、高速化するツールです。PDCAのスピード化が可能になるので、継続的に打ち手を増やし成長が加速します。その導入、グロースマーケティングの支援をDearOneはお手伝いしていければ」と語り、セッションを終えた。

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2021/10/25 18:08 https://markezine.jp/article/detail/37377

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