注目が集まるショート動画の3つの特徴
YouTube活用法について紹介した後、石島氏は昨今TikTok・YouTube Shorts・Instagramのリールなどで流れているショート動画の特徴について解説した。石島氏によると、「ショート動画に明確な定義はないが、大きく3つの特徴が共通して言える」と続けた。
1つ目が15秒から60秒ぐらいの短い動画であること、2つ目が縦型動画であること、3つ目が視聴のしやすさから拡散性が高いことだ。海外ではTikTokの方がYouTubeより平均視聴時間を上回っているといったデータも報告されている(THE VERGE調査)。

また博報堂の調査によると、TikTokの利用者の平均年齢は34歳で、幅広い年齢層に見られていることがうかがえる。
「企業でのTikTok活用も進み始めており、不動産での事例のほか、TikTokで集客を行っているケースも増えてきています」(石島氏)

YouTubeチャンネルの平均登録者数が短尺動画の活用により4倍に
ショート動画の中でも、最近変化が激しいのがYouTube Shortsだ。同サービスではYouTube内に新しくタブも作られ「YouTubeが短尺動画に力を入れていることがわかる」と石島氏は述べた。
ショート動画のメリットは、長尺動画と比較してバズを狙いやすい点、また動画の尺が短いため制作コストがかなり抑えられる点が挙げられる。そのため短いスパンでトライアンドエラーが行える点も魅力だ。
「YouTubeで何が当たるかは、そのチャンネルが扱うジャンルによって変わってきます。そのためYouTube Shortsでまず様々な動画を配信してみて、刺さった企画を深堀りした通常動画を配信するといったことも増えてきています」(石島氏)
YouTube Shortsは、その拡散性の高さからYouTubeチャンネルを知らないユーザーにもリーチしやすい。YouTube Shortsをきっかけにユーザーに興味をもってもらい、YouTubeチャンネルの通常動画を見てもらうことが今後のYouTube活用の定石になりそうだ。
実際、石島氏が支援した人材系の企業チャンネルではYouTube Shortsを取り入れたところ、YouTube Shortsの平均動画再生数が2万6,000回となった。注目すべきはYouTubeチャンネルの平均登録者数で、導入前と比べて4倍以上も平均登録者数が増加したという。

石島氏は最後に「ショート動画が、新規登録者や新規視聴者数の獲得に現時点で有効な手段だと言えると思います。動画活用を実施する企業はぜひ挑戦してみてください」と結び、セッションを終えた。
