なぜ今YouTubeに取り組むべきなのか
YouTubeやTikTokをはじめとするタイアップ動画広告の制作や企業YouTubeチャンネルのコンサルティングなどのコンテンツ制作事業やクリエイター支援事業を展開するBitStar。同社の企業YouTubeチャンネルのコンサルティングを担う石島氏は「YouTubeの動画の見せ方がマスメディア化してきている」と語り、YouTubeをとりまく最新事情を語った。
現在、日本のYouTubeの利用者は2021年に6,900万人を突破。統計上、人口の半分以上がYouTubeを利用している状況だ。他のSNSと比べても利用者数はトップクラスとなっている。
コロナ禍に突入してからはYouTubeの視聴方法が変わってきている。それはテレビ画面でのYouTubeの視聴だ。2021年10月時点ではテレビ画面でYouTubeを視聴するユーザーが2,000万人以上であるとGoogleが発表している。
今までスマートフォンでの視聴が主であったため、テレビ的なコンテンツや出演者が多い番組構成は適さないと一般的には言われていたが、その常識はなくなりつつある。
「複数のカメラを使い、テレビと変わらない編集を加えた動画でも何百万再生されています。テレビと同じような予算をかけて、制作する番組も少しずつ増えてきました」(石島氏)
また、視聴する年齢層も変化している。40代から50代のYouTube利用率は75%以上となり(総務省データ)、2年で1.5倍のユーザーの増加が見られている(マクロミル調査)。こうした状況に石島氏は「ここ5年ぐらいで一気に加速した実感がある」とYouTube動画を取り巻く変化について語った。
YouTube広告で効率よく認知を得る
YouTubeを活用したマーケティングは、大きく分けて3つに分けられる。1つ目はYouTube動画広告。2つ目は既に人気のYouTuberや影響力のあるインフルエンサーに提供する形で、商材を紹介してもらうYouTuberタイアップ。3つ目は企業自らチャンネルを運営し、ファンを増やしていく企業YouTubeチャンネルの運用だ。
まず石島氏は、YouTube動画広告のメリットとデメリットを紹介した。
YouTube動画広告のメリットは、広告で興味をもったユーザーを追跡できる点、年齢層や地域など、広告でリーチしたいターゲットを絞って配信できる点だ。また、途中で予算配分を変更するなど、小回りが利いた運用ができることも魅力の1つだ。
一方、デメリットは強制的に視聴させるため、ブランドイメージを損なう可能性がある点と、広告のジャンルによっては審査が通らないこともある点が挙げられた。
続いて、石島氏は代表的な3つのYouTube動画広告メニューを紹介した。1つ目がバンパー広告。YouTubeの動画を視聴する際、最初に表示される広告だ。6秒という尺の制限があるため、ユーザーはストレスなく見ることができる。
2つ目がインストリーム広告だ。こちらも尺が15秒と完全視聴のハードルが比較的低く、最後まで見られやすい特徴があるが、5秒以降はスキップ機能があるため、制作にあたり構成などを工夫する必要がある。
3つ目がディスカバリー広告だ。検索をした際、上位に該当動画が表示される。人気の検索ワードを含む動画をアップした際、上位に上がってくる動画が人気のYouTuberや既にYouTubeで盛り上がっている動画ばかりで、埋もれてしまう場合がある。こうした際に有効な手段となっている。