YouTuberとのタイアップ動画を作り、認知を得る
次に、YouTuberとのタイアップ動画に関するメリットとデメリットが紹介された。
YouTuberのYouTubeチャンネルで企業の商品を紹介するタイアップ動画のメリットは、長尺の動画で紹介するため、他のSNSのタイアップより理解を促しやすいという点だ。認知はもちろん、商品の機能や詳細の理解まで促せる特徴を持つ。また、YouTuberの動画はファンのエンゲージメントが高いため、単に広告を打つよりも行動喚起を起こしやすい。
デメリットは、クリエイティブのコントロールが難しい点が挙げられる。コンテンツの編集権はYouTuberが持っており、自社が伝えたいメッセージや機能を確実に伝えられるとは限らない。
また効果が瞬間風速的になりがちで、継続性はない。YouTubeだと通常、1週間から2週間で再生数がピークとなる。その後、動画の視聴数は伸び悩むため、タイアップの効果も切れてしまう。
企業公式チャンネルを運用し、正しい情報を届ける
3つ目が、企業YouTubeチャンネル運営。企業が自らアカウントを開設して動画コンテンツを配信する。
メリットはクリエイティブコントロールをできる点が大きい。またアナリティクスで年齢層・男女比などの細かい視聴データを見られるため、ユーザーの動向も把握できる。加えて、情報を視聴者に継続的に発信し、自社のファンとして関係値が構築できる。また、石島氏によれば、商品・サービスの改善につながることもあるという。
「YouTubeに書き込まれたファンのコメントから商品がアップデートされるような事例も増えてきています」(石島氏)
一方デメリットは、動画の制作や運用にコストがかかる点だ。トレンドやYouTubeのポリシー変更といった、適宜情報を仕入れていくことも必要だ。
こうした3つの手法の使い分けについて石島氏は「(認知の観点で)まずはYouTube動画広告、次にタイアップがお薦め。理解させるフェーズでYouTubeのチャンネル運営を行うとよい」という。それぞれのフェーズに合わせた使い方が重要だ。
