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小林佳徳のネットメディア通信

第3回 SNSはビジネスになりえるのか?


個人情報の露出は ホームページからブログへ

 仮に、インターネットメディアの特徴を「個人が情報を受発信しやすいメディア」としましょう。インターネットが個人にも普及し始めた90年代半ば以降、自分の個人情報を「ホームページ」で露出することが一般的になりました。互いのホームページをリンクし、コミュニティを形成していく中で、どこのホームページにも「リンク集」のコーナーがありました。また、同じ趣向でつながり合う「WebRing」や、日記に特化したリンク集の「日記才人」などのサービスがにぎわいを見せました。

 閲覧する側も、「いかに自分が必要としている情報を探し出すか」という部分に注力し、その結果たくさんのサーチエンジンが生まれ、次々に機能強化されていきます。

 しかし、ホームページを始めたものの、更新が面倒で続かなかったという人も多かったのではないでしょうか。そんな中、CSSFlashJavaScriptなどによってWeb上の表現力が一層向上した頃に、ブログのブームが来ました。ホームページで挫折したユーザがこぞってブログを開設し、ホームページ時代に掲示板でやりとりしていた内容を、コメント機能やトラックバック機能で補っていくようになったのです。

 ブログには、イチから作り上げるホームページほどの自由度はありません。しかし、CSSなどを意識することなく、鮮やかなデザインテンプレートや多彩なプラグインが利用できます。また、閲覧する側に対しても、RSSによる配信技術などが手伝うことで、ホームページが普及するのにかかった時間よりもずっと短く、利用者を獲得していきました(もちろん、常時接続、高速回線の普及などインフラ面の改善も大きな要因といえます)。

SNSの登場

 SNSは、このようなブログのブームの中で登場し、次第に普及していきました。SNSの日記にブログのエントリを指定できるところが多かったため、ブログと併用という形でSNSを利用し始めた人も多いのではないでしょうか。

 簡単にSNSの歴史をおさらいしてみましょう。まずは2003年に、アメリカで各種サービスが始まりました。主なサービスの開始時期は以下のとおりです。

その後、国内でも以下のようなサービスが次々にリリースされました。

SNSの最初期のサービスのひとつ「Friendster」。

 しかし、順調に会員数を伸ばしたサービスばかりではなく運営負荷が収益に見合わず、閉鎖されたものもありました。

 現在では、「OpenPNE」のようなオープンソースによる個人経営・ニッチな趣向のSNSの増加、サイバーエージェントの「Ameba」や、シックスアパートの「VOX」のように、ブログを基本としながら「メッセージ」や「お気に入り」でつながるというSNS化、アメリカ最大のSNS「MySpace」の日本語版上陸など、まだまだ注目の話題に事欠かないようです。

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消えるサービス・残るサービス

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この記事の著者

小林 佳徳(コバヤシ ヨシノリ)

 1973年山梨県甲府市生まれ。幼少時代にNEC PC6001と出会いコンピュータに興味を持つ。 新潟大学大学院自然科学研究科在籍中にインターネットの可能性に惹かれ、1998年に上京。大日本印刷、ベネッセコーポレーション、と大企業を経験後、livedoor、モバイルファクトリー、イトクロなどのベンチャー企業を経て、...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/11/28 21:49 https://markezine.jp/article/detail/384

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