携帯Flashサイトは、「リッチさ」から「使いやすさ」へ
Flashというと、「動きがあって派手なリッチコンテンツに使われている技術」というイメージを持つ人が多い。しかし、携帯においては小さい画面を使いやすいものに変える手立てとなりうる技術でもある。Flashならではの面白さと使いやすさをテーマに開催された第1回「ケータイFlashサイトデザインコンテスト」の授賞式が5月29日に行われ、受賞したクリエイターたちが表彰された。
コンテストを主催したKLab代表取締役社長の真田哲弥氏は、「携帯の長い縦スクロール画面をFlashが変える可能性を持っている。そんなFlashを使った新しいユーザーインターフェイスを見てみたい」とコンテストへの想いを語った。
また、コンテストの特別協賛として参加したアドビシステムズの西山正一氏は「これまでは、パソコンとモバイルの両方でサイトにアクセスする人が多かったが、これからはモバイルでしかアクセスしないケースも増えてくる。見た目の楽しさと使いやすさを両立するためにFlashを活用するノウハウは重要」と言う。
コンテストのお題は、協賛企業から提供されたHTMLベースの元サイトをFlashサイトに生まれ変わらせるというもので、ジャンルや扱うデータ量が異なる9つのサイトが集まった。サイトの特徴を尊重しながら、人をあっといわせるようなFlashサイトをつくる―この難題を無事にクリアした作品が選ばれ、授賞式で各賞が授与された。
横スクロールあり、Flash lite3への挑戦あり―力作ぞろいの受賞作品
受賞作品には、横スクロールを採用したり、膨大なデータを見やすく表示する工夫をこらした作品のほか、まだ事例の少ないFlash lite 3での作品づくりに取り組んだものなどさまざま。各賞の受賞者は、「楽天ブログ賞」閑歳孝子、「楽天フラモバ賞」山本武史、「ナノ・メディア賞」と「Web Designing賞」脇田鉄平、「カプコン賞」今津研太郎、「サミーネットワークス賞」「アドビ優秀賞」坂本史朗、「JRAシステムサービス賞」と「web reators賞」有田真依、「fonfun賞」CREPOS、「Yicha賞」石山佑樹、「ネクスト賞」西海圭祐、「KLab賞」朱槿(ISOTH)、「Flash lite3賞」松尾憲の各氏となった(以上、敬称略)。
最高賞である「最優秀賞」に選ばれたのは株式会社ビジュアライズ。テーマとして選んだ「ウチらのベンキョー委員会」は中学生向けの勉強サイト。いかに使いやすくできるかと同時に、いかに飽きずにもっとやってみたいと思わせるかも審査対象となった。
第1回「ケータイFlashサイトデザインコンテスト」の受賞作品はパソコン(http://contest.klab.org/flash/)と携帯(http://mb.klab.org/)の両方で見ることができる。すでに第2回の開催も決定しており、11月から作品応募開始、2009年1月に応募を締め切り、3月に結果を発表する予定となっている。
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