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SNSに「わかってるじゃん」の声 Wacom Cintiq Pro 16で見直されたものづくりの姿勢と開発の裏側とは

 イラストの制作はもちろん、さまざまなクリエイティブソフトを扱ううえで欠かせない液晶ペンタブレット。市場に多くの製品があるなか取りあげたいのは、2021年11月に発売されたワコムの「Wacom Cintiq Pro 16」だ。プロからハイアマチュアをターゲットにした同製品では、ユーザーからのフィードバックを反映した製品開発が実践されており、開発体制そのものが見直されたという裏側のストーリーも興味深い。今回は、プロダクトマーケティングマネージャーの立場で、同製品の開発に携わった同社の小幡幸結さんに話を聞いた

初めて開発に関わるメンバーも “企画プロジェクトチーム”立ち上げの背景

――ご担当業務と「Wacom Cintiq Pro 16」における立ち位置についてお聞かせください。

プロダクトマーケティングは、製品に関して幅広く携わる仕事です。製品が企画されたときに、お客さまやチームのメンバーから市場にあるフィードバックを集め、開発や企画チームに伝えたり、新製品をリリースする準備なども行います。営業やマーケティングのメンバーがわかりやすいよう、製品特徴やスペックなどの情報をまとめたり、製品の魅力を伝えるための最適なコミュニケーションを考えることも大切な役割のひとつです。

こういった発売前の業務だけでなく、発売したあとのマーケティングももちろん行います。発売からお客さまの手に届くまでの工程のすべてに携わっていますね。

2021年に発売したWacom Cintiq Pro 16の新モデルに関しても、普段と同様、プロダクトマーケティングの立場で準備を行っていました。加えて、今回からは“企画プロジェクトチーム”を社内で立ち上げることになり、私もその一員として携わっていました。

2021年に発売された「Wacom Cintiq Pro 16」の新モデル
2021年に発売された「Wacom Cintiq Pro 16」の新モデル

―― “企画プロジェクトチーム”というのは、どのような経緯と目的で立ち上がったのですか?

従来は、通常の企画チームがいて、開発と密に連携しながら製品をつくっていました。しかし、企画チームメンバーと開発チームが必ずしも同じ国で仕事をしていないこともあり、どうしても連携にタイムラグが起きてしまったり、製品サンプルを一緒にその場で見ることができないなど、いくつかの課題もありました。

そういった背景から、今回のWacom Cintiq Pro 16の開発では、新しい体制でチャレンジをしてみることに。多角的な視点で企画に取り組めるよう、さまざまな部署からプロジェクトチームのメンバーを募ることにしました。チームメンバーの構成は全員が日本にいる社員で、カスタマーサポートや法人顧客の窓口を担うメンバー、プロダクトプロジェクトマネージメント、プロダクトデザイナーなどが集まり、計6人のプロジェクトチームとして立ちあがりました。

この結果、まずリアルタイムでコミュニケーションが行えるようになりました。開発当時、すでにコロナ禍ではありましたが、タイミングを見ながら少人数で集まりサンプルを見ながら、同じ場所で意見交換を行うことができました。

また新たな企画プロジェクトチームでは、お客さまの声をより製品開発に反映することができるようになりました。業務上、個々のメンバーがお客さまとさまざまな接点を持っていたため、いっそうお客さまの声を反映したものづくりが行えたのです。

2017年に発売された「Wacom Cintiq Pro 16」の旧モデル。右上にタッチ操作対応のボタンがあるなど、正面だけでも新モデルと違いがあることがわかる。
2017年に発売された「Wacom Cintiq Pro 16」の旧モデル。右上にタッチ操作対応のボタンがあるなど、正面だけでも新モデルと違いがあることがわかる。

お客さまからは、2017年に発売されたひとつ前の世代の「Wacom Cintiq Pro 16」に対し、ポジティブな意見はもちろん、「もっとこうなってほしい」といったご要望の声も当然ありました。お客さまからの声を次の製品開発に反映したいという思いは、もともと会社としても持っていましたが、今回の新体制では、それをより確実なものにできたのではないかと感じています。

ちなみに、次の製品群の開発についても、Wacom Cintiq Pro 16と同じように企画プロジェクトチームを立ち上げているんですよ。

この記事の続きは、「CreatorZine」に掲載しています。 こちらよりご覧ください。

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2022/06/20 08:00 https://markezine.jp/article/detail/39252

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