日々スーパーで葛藤する、ジャケ弁職人の正体とは?
――それではまず、お名前と年齢、職業を教えてください。
オバッチです。32歳、印刷関係のデザイナーをしています。
――ジャケ弁を作ろうと思ったきっかけは何ですか?
もともとは節約のためですね(笑)。去年私が1番好きなバンド、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの再結成ライブがアメリカであると聞いて、行くことにしたんです。それでアメリカまでの旅費などで出費が増えたので、会社でのランチを店で食べてると値段が高くてきついなと思って、弁当を作って節約しようと思ったのがきっかけです。

――節約からのスタートとは意外でした(笑)。ということは会社でジャケ弁を食べているのですか?
はい、そうです。ジャケ弁を見た同僚は面白がってくれて、それで調子にのって作り続けることになりました。たまに「今日は作りが悪いね」とダメ出しされることもありますけど(笑)。見てくれる人がいるから、作り続けられるんだと思います。
――なるほど。しかしなぜCDジャケットを弁当にしようと思ったのですか?
まず音楽が好きなのと、後はデザイナーという職業柄もあって、ジャケット自体が好きなんですよね。バンドの世界観やコンセプトがジャケットに表れているので、見ているだけでも楽しいんですよ。それで自分がキャラ弁を作るなら、ジャケットだろうと思いました。
――ジャケ弁でのこだわりは何ですか?
見た目の色合いは気にします。ジャケ弁の食材を選ぶときにも、例えばピンクなら梅干で、赤ならパプリカを使おうとか。スーパーの梅干コーナーの前で長時間悩んだりしますからね。どの梅干がイメージに近い色を出せるかなって(笑)。
後は楽しんで作ることです。ですので、基本的に好きなアーティストのジャケ弁を作っています。
――スーパーで葛藤しているとは知りませんでした(笑)。そのジャケ弁なんですが、ぶっちゃけおいしいのでしょうか?
