ペンマークは、大学生向け履修管理SNS「Penmark」を利用している現役学生を対象に「新型コロナウイルスの影響による、Z世代の学生生活の変化についての実態調査」を実施した。調査の結果、コロナ禍以前の2019年に大学に入学した現4年生と流行後の2020年以降に入学した現3年生以下の意識の差や、景気の悪化や企業の業績不振により安定志向が強まっている様子が見られた。
クレジットカードの利用状況、学生の約5割が定期的に使用
クレジットカードの利用状況を見ると、保有および定期的に利用する学生は5割を超えた。学年別では「カードを持っており、よく利用するもしくはたまに利用する」と回答した1年生は32.6%、2年生は46.6%、3年生は56.5%、4年生は65.6%となり、学年が上がるにつれ利用頻度は高まった。
一方、「カードを持っていない」と回答した学生は、全体では約3割弱。学年別では、1年生が42.5%、2年生が31.6%、3年生が24.5%、4年生が18.9%となった。
なお消費者庁が発表した「令和2年度大学生のキャッシュレス決済に関する調査・分析報告書」によると、約6割の学生が日常的にキャッシュレス決済を使用している。加えて決済手段の内訳として「現金」が96.8%と最も高いものの、「交通系電子マネー(54.2%)」、「クレジットカード(53.4%)」と続くため、今後も学生の消費生活に浸透していくことが見込まれる。
大学生の約4割、部活やサークルに所属していない
部活やサークルの所属状況について、全体では「所属していない(37.2%)」が最多。次いで、「部活・体育会(20.6%)」「スポーツ系サークル(20.3%)」となった。
新型コロナウイルス流行前に入学した大学4年生と比べて、流行後に入学した大学2、3年生の部活やサークルの所属割合は3ポイント減少した。
学年別の内訳では、部活やサークルに「所属していない」学生は、大学2年生の割合が最も高い。要因としては入学時に新型コロナウイルス感染拡大「第4波(2021年4月初旬)」の影響を受けたことで、所属するタイミングを逃したことが考えられる。
教科書の購入は中古品または譲渡が約3割 経済的負担が影響
教科書の購入場所は、大学や生協などの書店が7割。その後「通販サイト(20.0%)」、「フリマアプリ(18.5%)」と続いた。また、中古品の購入または譲渡は約3割で、中古品への抵抗感の減少とともに、Z世代の所有にこだわらない価値観が反映された。
また、東京地区私立大学教職員組合連合「家計負担調査」によると、私立大学の学生への仕送り金額は1994年の12万4,900円に比べ、2021年は86,200円と31%の減少。日本学生支援機構「令和2年度学生生活調査」によれば、日本学生支援機構や大学等の奨学金を受給している学生は50.8%となっており、親の経済状況の変化もZ世代の中古品に対する意識を後押ししていると考えられる。
【調査対象】
期間:2022年9月22日~9月30日
機関:ペンマーク
対象:「Penmark公式LINEアカウント」を利用中の学生
エリア:日本全国
方法:LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
有効回答数:229,617人※大学校・短期大学等や文系理系以外の学部を含む
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