シニアが楽しめるドラマが減った?
ネットエイジアは、50~79歳のシニア層を対象に、「シニア世代におけるテレビドラマに関する調査」を行い、男女500名(男性:250名、女性:250名)から回答を得た。
発表された資料によると、民放やNHKの連続ドラマ、海外ドラマなど、すべてのジャンルで、ドラマを観ている人の割合は女性のほうが高く、テレビドラマを観る女性の2人に1人は1週間にドラマを3タイトル以上観ている結果となった。
しかし、ドラマを観る人に「テレビドラマの本数は3年前と比較してどう変わったか」をたずねたところ、「変わらない」は39.9%。本数に増減があった人のうち、「増えた」人は16.1%、「減った」人は44.1%。本数が減った理由としては「面白いドラマが減った」という理由が7割を超え、シニアを満足させるドラマが少ないことも、視聴本数の減少につながっているようだ。
放映中のテレビドラマで一番人気だったのは男女共にNHKの大河ドラマ「篤姫」。男性の2位は「ごくせん」、3位は「CHANGE」。女性では、2位が「CHANGE」、3位は同率で「新・科捜研の女」・「Around40~注文の多いオンナたち~」となっている。
シニアが魅力を感じる俳優・ドラマとは?
「この人が出演していれば観たいと思う有名人」をたずねたところ、トップは「木村拓哉」、2位は「水谷豊」、3位は「仲間由紀恵」。男女別でも、男女ともに「木村拓哉」がトップとなっており、「キムタク」ブランドはシニア世代に浸透しているようだ。
知名度・芸歴ともに申し分のない、水谷豊、田村正和、西田敏行、渡哲也など、ベテラン俳優を押さえての全体1位。キムタクを支持するシニア層が魅力を感じているのは、キムタクのほどよい「若さ」や「明るさ」なのだろうか。あるいはキムタク支持層が高齢化しつつあるのかについても、若年層のデータと比較してみたい。
また、今まで観たドラマの中で一番満足度の高かったドラマを聞いたところ、最も支持を集めたのは劇場版が公開されて話題となっている「相棒」で、2位は「HERO」、3位は韓国ドラマの「宮廷女官チャングムの誓い」となっている。
さらに、観たいと思うドラマのジャンルと、そのドラマに主演してほしい男優と女優を1人ずつ選んでもらったところ、ジャンルでトップになったのは「歴史もの」。2位は「サスペンス」3位は「社会派」となった。観てみたいドラマジャンルと、そのドラマに主演してもらいたい男優・女優は次のとおり。
1位「歴史もの」・・・・・松平健・吉永小百合
2位「サスペンス」・・・・・船越英一郎・長谷川今日子
3位「社会派」・・・・・佐藤浩市・萬田久子
4位「時代劇」・・・・・松平健・古手川祐子
5位「コメディ」・・・・・陣内孝則・浅野ゆう子
6位「医療」・・・・・江口洋介・新垣結衣
7位「裁判・法廷」・・・・・役所公司・宮崎あおい
8位「推理」・・・・・田村正和・萬田久子
9位「純愛」・・・・・亀梨和也・綾瀬はるか
10位「職業もの」・・・・・石坂浩二・浅野ゆう子
11位「家族愛」・・・・・堂本光一・伊東美咲
12位「刑事」・・・・・水谷豊・松嶋菜々子
13位「SF」・・・・・櫻井翔・チェ・ジウ
14位「人情」・・・・・西田敏行・倍賞千恵子
15位「ホーム」・・・・・陣内孝則・倍賞千恵子
俳優の顔ぶれを見ると、これまでシニア層が見てきた人気ドラマの影響を多分に受けているようだ。また、「ドラマを観たくなる有名人」1位の木村拓哉が、どのジャンルにも入っていない点も興味深く、キムタク人気の不思議さを感じさせる結果となった。
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