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キリンビバレッジの2023年マーケティング戦略はヘルスサイエンス領域の強化!免疫ケア商品群の拡大が鍵

 キリングループにおいて、清涼飲料の製造および販売を行っているキリンビバレッジ。代表的な商品ブランドとして『午後の紅茶』や『生茶』などが挙げられる。同社は2023年1月25日(水)、事業方針発表会を開催。昨今の清涼飲料市場における消費トレンドを踏まえ、今後の注力領域や展望を語った。

2022年の清涼飲料市場は前年比102%見込み

 キリンビバレッジは2023年3月28日(火)、「キリン おいしい免疫ケア(以下、おいしい免疫ケア)」を発売する。健康な人の免疫機能維持をサポートする独自の「プラズマ乳酸菌」を配合した商品で、2022年に全国展開した「iMUSE朝の免疫ケア」の後継商品だ。

2023年3月に全国で発売予定のキリン おいしい免疫ケア

 おいしい免疫ケアはヨーグルト味の飲料で、パッケージには「免疫で日本初」と記載。100mlと少量販売にすることで免疫ケアの習慣化を狙う。また同社は「キリン 生茶 免疫ケア」もリニューアル。プラズマ乳酸菌を1,000億個配合するなど、改良を行った。

 今回の事業方針発表会には、代表取締役社長の吉村氏とマーケティング部長の成清氏が登壇。2022年の振り返りと、2023年の事業方針とマーケティングの戦略について語った。

キリンビバレッジ 代表取締役社長 吉村透留氏

 まず吉村氏は、2022年の清涼飲料ジャンルの売上について次のように語る。

「経済と人流の回復、そして夏の好天もあり、清涼飲料市場は前年比102%で着地する見込みです。特に機能性表示食品は14%程度増えました。2023年4月以降は外出制限が緩和されることもあり、市場は回復傾向にあります」(吉村氏)

 市場は回復傾向にある一方で、原材料や燃料コストの増大を背景に、キリンビバレッジでは複数の商品で価格改定を実施。吉村氏は「当社のみならず飲食業界全体で値上げが行われたことにより、お客様の節約意識が高まったのではないか」と指摘する。

へルスサイエンス領域の売上収益をプラス50%以上に

 節約意識が高まることで、消費者は商品購入の判断軸として「付加価値」により重きを置くようになると吉村氏は分析。「今後は価格だけの価値ではなく、付加価値での戦いを挑み、清涼飲料メーカーとしての存在感を発揮していきたい」と話す。

 同社が付加価値の創出に向けて今後注力していくのは、ヘルスサイエンス領域だという。同社では2023年1月、あらゆる事業活動のコアとなる考え方として「お客様との約束」を制定。その一つが「お客様の毎日に、おいしい健康を。」だ。同社の競争優位の核となる「健康」にフォーカスし、ヘルスサイエンス領域の強化を目指すという。吉村氏は「ヘルスサイエンス領域ではキリンビバレッジならではの価値が提供できる」と強調する。

「真に健康に過ごすためには、身体の健康のみならず、心の喜びが重要です。無理や我慢をせず、おいしい飲み物がある豊かな時間を通じて毎日をいきいきと過ごす。そのような心の健康に対し、様々な提案をしていきたいと思います」(吉村氏)

 ヘルスサイエンス領域強化策の一環が、おいしい免疫ケアの発売だ。2023年にはおいしい免疫ケアも含めたプラズマ乳酸菌入り飲料(以下、免疫ケア商品群)の販売目標を1,000万ケース超としている。

 さらに、湘南工場に100億円を投資し、100mlペットボトル飲料の製造を開始。こうした施策を通じ、2023年のキリンビバレッジの売上収益合計を10%増に、そのうちへルスサイエンス領域の売上収益を50%以上伸ばす狙いだ。

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この記事の著者

宮田 浩平(編集部)(ミヤタ コウヘイ)

MarkeZine編集部。香川県出身。2016年に時事通信社入社、広島支社、岐阜支局で勤務。2019年から広告・マーケティングの専門メディアで編集者。主にPR・ブランディングやプロモーション領域の取材を担当。2022年5月から現職。企業のサステナブルやDE&Iを軸にした取り組みに興味。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/02/21 09:00 https://markezine.jp/article/detail/41286

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