変わりつつあるターゲティング
ターゲティングと聞いて、どのような情報の利用を想起するでしょうか。
一般的には性年代に代表されるデモグラフィック属性が多く利用されますが、昨今では生活者を追いきれないと言われる場面も増えてきています。Web広告などの施策ではデモグラフィック属性に加えて、トラッキングによる閲覧履歴や位置情報、ユーザーの登録情報など多種多様な情報が利用されるようになってきました。
生活者を分類する切り口も多様化し、商品開発や広告宣伝において効率的に利用できる環境になりました。一方でどのような情報や分類軸が効果的なのか頭を悩ませる場面もあるのではないでしょうか。
新しい切り口で見るZ世代
近年注目されているZ世代ですが、これも「世代」というデモグラフィック的な分類の一つです。Z世代とは、一般的にZ世代は1996~2012年前後に生まれた若年層と定義されており、多くの施策がこの世代をターゲットに展開されています。
Z世代は「デジタルネイティブ」「環境問題への関心が高い」「コスパよりもタイパ(タイムパフォーマンス)を重視」などの特徴があると言われています。しかし、同じZ世代でも価格志向と品質志向、新製品好きと定番好きなど価値観は様々です。逆に、年齢の離れた人が同じコンテンツを利用している、似たような購買行動をしているケースもあります。
このことから、世代という枠にとらわれずに価値観・意識を中心に生活者を理解することの重要性がわかります。本記事では、価値観・意識からZ世代を読み解きます。
8つの価値観グループ
インテージでは、5万人を超える消費者から継続的に日々の買い物データ(※)を収集しています。また同じ消費者に対して生活に関する価値観や意識についてのアンケートを毎年継続的に実施しており、買い物データと掛け合わせることでその商品が持つ価値観属性をスコア(価値観スコア)として付与しています。
この価値観スコアを用いることで、購買商品から消費者の価値観・意識を推定することが可能です。インテージではそれらを分析、類型化することで価値観を分析軸にした8つのグループを作成しています。