6月24日、Nokia、Sony Ericsson、Motorola、NTTドコモの4社は、Symbian OSをベースにしたオープンな共通プラットフォームを開発し、AT&T、LG Electronics、Samsung Electronics、Symbian、Texas Instruments、Vodafoneとともに、非営利団体「Symbian Foundation」を設立することを発表した。
団体の設立に向け、NokiaはSymbian社の全株式を取得して、Symbian OSとS60を団体に寄贈するほか、Sony Ericsson、Motorola、NTTドコモもSymbian OSをベースに各社のソフトウェアや技術を寄贈する予定となっている。これらのソフトウェアをもとに共通プラットフォームおよび共通UIフレームワークを提供、加盟企業は全ソフトウェアの使用料が不要となる。また、団体設立時に複数のコンポーネントをオープンソースとして利用可能にし、2年間のうちに「Eclipse Public License (EPL) 1.0.」に基づいて提供する予定。
Symbian OSは携帯機器用オペレーティングシステムとして、すでに世界的なシェアを獲得しているが、非営利団体を設立することによって企業間の連携を高め、さらにシェアを拡大しようとしている。携帯機器向けのプラットフォーム開発プロジェクトとしては、Google主導で推進しているLinux OSベースの「Android」があり、Symbian Foundationに参加しているドコモとTexas Instrumentsは、こちらにも参画している。また、KDDIはAndroidに参加しているが、Symbian Foundationの設立メンバーには入っていない。
iPhone、Windows Mobileなども含めて、携帯機器向けのOSとプラットフォームの覇権争いは、Symbian Foundationの登場によって、さらに本格化しそうだ。
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