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SNS起点で生まれるマーケティングトレンド

『憧れの存在がフックに』『コスパ至上主義からの脱却』2024年秋の美容トレンド予測

2024年秋、メイクアップのトレンドとは?

 2024年夏までのトレンドと、昨年秋のトレンドを踏まえ、2024年秋のトレンドを予測します。

 同じように、2023年の秋と冬に100エンゲージメント以上を獲得した美容関連のX投稿に含まれていたキーワードを抽出し、2023年の他期間よりも出現率が多いものをリストアップしました。

 まずメイクアップについてです。

 2023年秋は、2022年秋の頻出ワードだった「血色」「ブラウン」「純欲(メイク)」が減少し、「白湯(メイク)」「ベージュ」「グレー」が出現しました。秋は髪色やメイクの色味が濃く・暗くなる傾向がありますが、直近のトレンドとしては、白みのあるベージュやピンクを取り入れた淡い色味のメイク(バレエコアメイクなど)や、黒や茶色の代わりにグレーで透明感を演出するメイクが好まれます。

 派手になりがちな「目尻(ライン)」「地雷(ライン)」にあえて淡い色を使ったり「シェーディング」の色味をポイントメイクと統一させたりするなど、派手にならずに盛るための色使いがトレンドになりました。

 また、2024年夏の頻出ワードに「現役アイドル」「レシピ」があります。この2ワードの出現背景には、現役アイドルが自身の写真と共に普段使っているコスメの一覧画像を載せる「現役アイドルのメイクレシピ」フォーマットの流行が挙げられます。このフォーマットの流行した理由は様々ですが、メイクの全体的な雰囲気や色味の統一感を重視する流れは、2024年上半期も続いていると考えられます。

 これらを踏まえ、2024年秋のメイクアップのトレンドは以下がポイントになると予測します。

・毛穴のカバーをしつつ、乾燥崩れしにくい潤い水光肌ベースメイク

・肌の厚さに合わせた肌を綺麗に見せるベースメイク方法

・顔全体におけるメイクの色味の統一感を重視

・秋らしい赤みカラーを取り入れつつも野暮ったくならない抜け感メイク

コスパより成分重視のスキンケアに

 次に、スキンケアについてです。

 2023年秋のトレンド予測でも述べたように、2023年秋の頻出ワードには「レチノール」「セラミド」「コスパ」などが登場し、スキンケアの成分を重視したコスパ視点が加速しました。

 一方で、2024年上半期に見られた変化として、成分重視のスキンケアがより多彩になっていることが挙げられます。「成分」の出現率は高いですが、「コスパ」の出現率は減少しランク外に。新たに「グルタチオン」「アゼライン酸」といった成分名や「配合」「薬用」「浸透」「鎮静」など、より専門的なワードが増えています。

 これは、2024年上半期に、肌質や肌悩みによって、使うべき成分の違いや濃度・配合の違いがあるという発信が美容インフルエンサーや薬学系のインフルエンサーから行われたことによるものです。成分同士の組み合わせや使う順番にも言及されるようになりました。

 特に、頻出ワードにも見られる「毛穴」は、毛穴悩みの状態によって異なるケア方法が投稿され、生活者の関心が非常に高いこともあり多くのエンゲージメントを獲得しました。

 また、2022年秋と2023年秋共通で、肌悩みワードが増加しています。特に、2023年秋は風呂上がりやドライヤー中の全身の乾燥悩みに答えたケア方法が注目されました。気温が下がり風呂上がりや朝のケアが億劫になってしまう季節だからこそ、保湿の重要性を呼びかける投稿が増加しました。

 これらを踏まえ、2024年秋のスキンケアのトレンドは以下がポイントになると予測。

・メイクの乾燥崩れを防ぐ水光肌スキンケア

・毛穴悩み別の成分選びやスキンケア方法

・季節の変わり目の乾燥や肌トラブルを防ぐスキンケア

・お風呂後に手軽にできる全身保湿ケア

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憧れの髪になるための投資は惜しまない

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この記事の著者

奥村 咲香(オクムラ サキカ)

スパイスボックス Social Insight Lab.アナリスト
 プロデューサーを経て、スパイスボックス独自のSNSデータを活用した、SNSアカウント運用・オフライン統合施策・新規事業立案などを目的としたプロジェクトにおけるデータ活用・戦略立案に参画。現在はナショナルクライアントを中心に、各SNSプラットフォームを...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2024/10/28 08:30 https://markezine.jp/article/detail/43931

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