取り組み強化1年で、SNS登録者数50万人増!
「バイトル」や「はたらこねっと」などの人材サービスをしているディップは、「夢とアイデアと情熱で社会を改善する存在となる」というフィロソフィーのもと、様々な施策やプロジェクトを推進している。タレントやインフルエンサーを起用したテレビCMを打つ一方で、自社でも各種SNSを立ち上げた。
2023年3月からはTikTokを開始し、一層SNSコンテンツマーケティングに注力。現在は56万人(※1)を超えるファンコミュニティーを作っている。
SNSコンテンツマーケティングは、主に2媒体に注力。登録者18万人(※1)超えのYouTubeチャンネル「ぼくらの凸げき日記powered by dip」は、様々な職種で働いている仕事の様子や、その道一筋の職人に密着した動画が人気だ。TikTok「バイトル会社員の日常」はフォロワー数38万人(※1)超えで、ディップの社員による仕事体験の動画が人気となっている。
取り組みを強化してから1年で登録者数50万人(※1)増、再生回数2億回(※1)突破と、昨今の企業SNSではトップレベルの伸びを見せるディップのSNSだが、「立ち上げ期にあたる4・5月は非常に伸び悩んだ」と同社の寄藤氏は話した。具体的にどのような点がボトルネックとなったのだろうか。
(※1)2022年7月6日~2024年5月10日までの実績。登録者数は、YouTubeでは登録者数・TikTokはフォロワー数を合算。視聴回数は、YouTube・TikTokの視聴回数を合算。
広告に苦手意識を持つZ世代にどう届けるか
セッションの冒頭で寄藤氏は、SNSコンテンツマーケティングに力を入れた背景について「3つの課題があった」と話した。
まず、バイトルのコアターゲットである若年層が、広告色の強さに対しての苦手意識があったことだ。したがってターゲットに合わせて、より親近感と共感を持った内容、話者、伝え方に改善する必要があった。
次に、業界特有の問題である差別化のしづらさがあった。求人サービス自体が、競合との差別化がつけづらく、併用率の高いサービスのため、「○○のサービスだから使おう」という指名使いがあまりないことだ。
最後に挙げたのが、クライアント企業のSNS活用ニーズだ。同社のクライアント企業ではSNS活用ニーズはあるものの、リソース・ノウハウのハードルで効果的に活用しきれていないケースも少なくなかった。
「これら3つの課題を解消するためには、SNSコンテンツマーケティングに力を入れることで、Z世代と積極的にコミュニケーションできる“場”を作り、タッチポイントを創出すること。これがプロジェクトの発端となりました」(寄藤氏)