SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

新着記事一覧を見る

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第107号(2024年11月号)
特集「進むAI活用、その影響とは?」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

MarkeZine Day 2024 Spring

LP流入は10倍⁉Z世代が「見たら止まらない」動画を仕掛ける、「ごっこ倶楽部」のTikTokマーケ

 「TikTokなのに泣ける動画」とZ世代に人気のクリエイター集団「ごっこ倶楽部」。トータル再生は40億回を超え、TikTokを活用したプロモーションも上々の成果を収めている。運営会社の株式会社GOKKOビジネス部門統括 執行役員中矢 啓樹氏は、その秘訣を「手を止めて見たくなる面白さ」だと話す。MarkeZine day 2024 Springでは、媒体特性と視聴者インサイトから見た、企業におけるTikTok活用について解説した。

狙ってバズを起こせる「ごっこ倶楽部」

 GOKKOは、実績・人気ともに日本一のショートドラマクリエイター集団「ごっこ倶楽部」を運営。総フォロワー数300万、トータル再生40億回、1億2,000万「いいね」獲得をしており、TikTokの縦型ドラマ部門ではトップの実績を誇る。

 ところで縦型ショートドラマとは何か。中矢氏は「TikTokのアルゴリズムにマッチした、今Z世代に人気のフォーマット」だと解説した。

「たとえばダンス動画なら、うまいパフォーマンスであっても展開がないと2・3分でスキップされる可能性があります。一方でドラマはストーリーがあるので、オチが気になり最後まで視聴していただきやすいのです」(中矢氏)

 GOKKOのドラマ制作チームは、企画から脚本・撮影・編集・投稿・分析までのすべてを自社にて一気通貫で実施。したがってクイックなPDCAを回しながらバズるコンテンツを作り続けられるのだ。TikTokのコンサル会社は多々あれど、企業がクリエイターとしてコンスタントにバズる投稿を続けているのは珍しい。

株式会社GOKKO ビジネス部門統括 執行役員 中矢 啓樹氏
株式会社GOKKO ビジネス部門統括 執行役員 中矢 啓樹氏

 中矢氏はバズを作り続ける秘訣について、次のように話した。

僕らが実績を出せるのは、アルゴリズムと照らし合わせて改善を続けているからです。1動画の平均再生数は300万回、すべてのカテゴリーで100万再生を越えています。経験と知見を得ることで、狙ってバズれるようになりました」(中矢氏)

 TikTokでバズり続けるためには、日々変化するトレンドやアルゴリズムに対応し、コンテンツに落とし込んでいくことが重要だ。加えて「TikTokなのに泣ける」と言われるクオリティーにドラマを仕立てられていることも大きな要因になっているのだろう。

Z世代が、企業プロモーションを見やすい場はどこにある?

 次に中矢氏はZ世代に向けた、これからの企業プロモーションのあり方について解説した。

 情報が氾濫し広告を嫌う人が多い現在、そもそも広告を見ない選択肢がある中で、「これから重要視されるのはコンテンツマーケティング」だと中矢氏はいう。コンテンツとして面白いから手を止めて見るものをいかに作るか、この考えを軸に作っていくことが求められているのだ。

 実際、Z世代のコンテンツ消費行動は、どのようになっているのだろうか。

 10代・20代は可処分時間のうち多くの時間をデジタルに費やしている。「Z世代は、テレビ・動画ともに時間の長い視聴はしなくなってきている」と中矢氏。

 真のデジタルネイティブであるZ世代は、倍速視聴やスキップ視聴、ながら視聴で動画を見る。いわゆるタイムパフォーマンス重視でコンテンツを消費しているのだ。実際にZ世代に聞いてみると「長い動画はストレスだ」「倍速視聴機能のない動画は見れない」との声もあり、「長い動画を見ないのではなく、見れない世代」になってきているのだと話す。

 では、SNSマーケティングはどうか。

 SNSマーケティングでは、広告費を投じればリーチや再生数は獲得できる。しかしユーザー嫌がられて逆効果となっているケースも多い。「数値で見たら効果がわかるはずなのに、効果的でない施策を続けてしまっている企業も少なくない」と中矢氏は指摘する。この嫌がられる要因として、興味のないコンテンツを強制して見なければならない時間が発生することにあるようだ。そのため、Z世代がストレスフリーとなるコンテンツの内容や届けるセグメントの吟味がかなり重要になってくる

 こうした中、TikTokでプロモーションをするメリットは、プロモーションを含め、コンテンツを見るかどうかが大きく視聴者に委ねられているため、見たい人に自然な形で届けられることにあるのだ。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
TikTokでバズる仕組みとは?

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
MarkeZine Day 2024 Spring連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

那波 りよ(ナナミ リヨ)

フリーライター。塾講師・実務翻訳家・広告代理店勤務を経てフリーランスに。 取材・インタビュー記事を中心に関西で活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2024/08/06 08:30 https://markezine.jp/article/detail/45222

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング