「TENTIALを選ぶ理由」を作り、ファンを増やしていく
MarkeZine編集部(以下、MZ):リカバリーウェアなどを展開する「コンディショニングブランド」のTENTIALでは、2024年2月にリブランディングを実施されました。その背景や内容をお教えください。
横田:リブランディングの背景として、事業成長にともなうVI(ビジュアルアイデンティティー)の課題が挙げられます。旧ロゴはオンラインベースでの使用を想定していたため、製品数が拡大し実店舗にも力を入れていく中で、見直しの必要が出てきたのです。
新たなロゴは、今までのアセットをいかに引き継いでいくかに工夫を凝らしました。結果、円形の旧ロゴを1本のラインに伸ばし折り返して「T」を表すロゴが生まれました。カラーも旧ロゴの青と紺を引き継ぎつつ、親しみやすさが感じられるアースカラーを取り入れました。
横田:合わせて、企業が大切にしている価値観や役割を示す、ミッションステートメントも刷新しました。TENTIALの役割は、コンディショニングの考え方をアスリートの方々だけでなく一般の生活者まで広げ、実践いただくこと。コンディショニングの文化が広がる真ん中にTENTIALがある状態を作ることが、リブランディングで目指すゴールです。
横田:私たちブランド戦略本部は、競合企業・ブランドが多くひしめく中でお客様がなぜTENTIALを選んでいただくのか、そしてなぜ選び続けていただくのか、「Why TENTIAL(選ぶ理由)」の部分を強化することをミッションに考えています。
その中でも泉が率いるCRMグループでは、TENTALと一度でも接点を持っていただいた既存のお客様との関係をより深いものとすべく、F2転換(リピート購入率)やロイヤルユーザー比率の向上、ファン創出を指標として見ています。
パーソナライズ施策のカギとなる、行動データとは
MZ:顧客との関係性を深める上で重要なことや、課題について教えてください。
横田:人気商品である機能性パジャマ「BAKUNE」シリーズはLPでコンバージョンするケースが多く、ワークウェアやリカバリーサンダルなど他製品の認知が取れていないことが課題です。そこで既存顧客に対しクロスセルを促すことを重視しています。
泉:リカバリーウェアは、近年新しく市場に登場したカテゴリーのため、まだ「よくわからない」という心理状態の方が多いですね。まずは初めて買っていただいた顧客との関係を構築すべく、ステップメールなどのパーソナライズ施策を強化しています。
MZ:パーソナライズ施策を、効果的に実現するためのポイントは何でしょうか。
青木:メールのパーソナライズは、従来性別や年齢などの属性で切り分ける方法が一般的でした。しかし、メールを打つ目的は「ユーザーが今どういう状態にいて、どんなフェーズに進んで欲しいか」が根幹にあるはず。その目的と施策をいかに紐づけるかがカギになります。
現在は、顧客がサイトに来る目的や興味を持った理由、重視する点まで多様化していますから、「どのコンテンツに触れた顧客がどのような行動をするか」という行動データの活用が必要です。「一度購入した人に一律にリマインド」などではなく、目的と手段を間違えず状況に応じた適切なパーソナライズを実行することがポイントですね。
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