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MOps(マーケティングオペレーション)が必要な企業とは?

 日本の企業が抱える大きな課題である、マーケター個人の感覚と経験に頼った属人的なマーケティング運用。欧米の企業で取り入れられているマーケティングオペレーション(以下、MOps)は、その解決策の一つです。MarkeZineではMOpsを取り組むために必要な知識の学習や、事前準備を行える講座を7月17日(水)に開講予定です。今回、講師を務めるゼロワングロースの廣崎依久氏に、MOps導入で成果が出る企業や、導入を検討する際に必要な視点をうかがいました。

収益の可視化/データドリブンを目指すならMOpsが役立つ

――MOpsとは、属人的になりがちなマーケティングプロセスを統合して最適化するための役割を持つ仕組みとして、日本でも知られてきています。前提として、MOpsを取り入れるに適している企業の形態や事業規模・フェーズはあるのでしょうか?

廣崎:営業担当者や販売員が顧客に対して営業販売活動=人的販売を必要とするビジネスか否かでMOpsの役割や運用プロセスは大きく異なります。しかし、特定の企業形態や事業規模、フェーズに縛りはありません。

 マーケターが3人しかいないスタートアップがデータドリブンに効率よく施策を行いたいと、MOpsの機能を持たせるケースもあれば、世界中にマーケティングチームを抱える大企業で多様化してしまったマーケティングプロセスを標準化し、より効率的に施策を行うためにMOps組織を立ち上げるケースもあります。

 MOpsとは、収益への貢献を可視化しながらデータドリブンにマーケティングを行うというニーズがある企業、すべてに当てはまるコンセプトです。

廣崎依久

廣崎 依久
ゼロワングロース株式会社 取締役

シリコンバレーのCourseraにてフィールドマーケティング及びマーケティングオペレーションに従事。その後シンガポールでMediaMathのAPAC地域のフィールドマーケティング及びマーケティングオペレーションを担当。2021年よりゼロワングロース株式会社で教育サービス開発及び国内外のコンサルティング業務を行う。 著書に『マーケティングオペレーション(MOps)の教科書』(翔泳社)がある。

MOpsが解決するものとは?

――収益への貢献を可視化・データドリブンというワードが出ました。具体的に、MOpsが解決する企業の課題を教えてください。

廣崎:MOpsは、フィールドマーケティングが効率的かつ効果的に施策を実行するため、マーケティング組織の人・プロセス・テクノロジーの管理運用を行う役割を担っています。

MOpsとフィールドマーケティングの違い

 マーケティングが与える収益効果を可視化できない、属人的なマーケティング運用で一人の離脱が大打撃を与えるような組織構造になっている、マーケティングテクノロジーツールを使いこなせないなどが、MOpsが解決する代表的な課題です。

――では、MOpsを導入したいと考えた場合、まず検討や確認すること・社内で話し合うことはどのようなことがありますか?

廣崎:MOps導入の際はフィールドマーケティングとの役割の違いを明確化し、それをマーケティング組織内はもちろん、営業やカスタマーサクセスといった関連部署と連携することが重要です。

 MOpsに初めて取り組む場合、多くの企業では組織的な変更点も出てくることが予想されます。どんな組織体制で、どんなガバナンスをしていくのか、このあたりを決めてから実際の設計に入ることが大変重要です。

MOpsの導入と実践にはボトムアップとトップダウンの両方が必要

――組織的な視点が必要になるということは、MOpsの導入・実践はトップダウンで進めるほうが良いのでしょうか?

廣崎:トップダウン・ボトムアップどちらも重要です。

 これまでマーケティングをデータドリブンに管理するという体制が敷かれていない場合はマネジメント層が推進力を持って行う必要があるでしょう。多くのMOpsプロジェクトでは何かしらの組織変革が伴います。これらの変化はマネジメント層の推進力なしにはなかなかうまく進みません。

 一方で、実際の運用においてはボトムアップで新しいプロセスやテクノロジーを浸透させていくことが重要です。マーケティング組織の管理をされている方、そして現場最前線で担当されている方、両者にコンセプトを理解していただき、推進していただくことが望ましいでしょう。

MOps講座のご案内

 MOpsの基本概念から、自社に合ったMOpsを設計するための実践方法までワークショップを交えながら学ぶ講座を7月17日に開催します。本記事でご紹介した自社のマーケティング組織モデルの見直しや、組織体制をハンズオンで設計するワークがあるので、講座をご受講いただくことでMOps導入の足場づくりが可能です。

生産性を上げるMOps(マーケティングオペレーション)実践講座
Amazon、Google、Microsoftの常識! 世界標準のマーケティング組織に変わる方法
 

日時
2024年7月17日(水) 10:00~17:30(受付開始9:40~)

定員
16名

場所
株式会社翔泳社1F セミナールーム
〒160-0006 東京都新宿区舟町5(地図

参加料
88,000円(税込)

※本講座の特性上、組織マネジメント職に従事している方と、現場のマーケティング業務知識がある方の2人1組でご参加を推奨。2名以上のお申込みは5%割引、5名以上で10%割引。

持ち物
ノートPC、事前課題

その他、講座の詳細や必要事項、諸注意につきましては特設ページをご覧ください。

 

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この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2024/06/28 09:00 https://markezine.jp/article/detail/46094

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