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各ファネルでのインフルエンサー活用術

買うきっかけを作れない、魅力が伝わらない……購買ファネルの各課題を打破する、インフルエンサー活用法

 多くの企業がインフルエンサーマーケティングを取り入れるようになった昨今。一方で、ファネルごとの適切な起用や施策設計を理解できていない企業も少なくありません。本連載では、インフルエンサーマーケティングの支援を専門的に行うAnyMindが、消費者行動の各段階に合わせたインフルエンサーマーケティングを具体例とともに解説。第3回となる本稿では、変化する消費行動に対して、購買ファネルにおける主要な障壁ごとのアプローチ方法を解説します。

「選択疲れ」を感じる消費者

 消費者の情報探索から購買に至るまでの行動が、SNSの進化とともに大きく変化しています。特に近年、商品やサービスの選択肢が増え、消費者は意思決定の負担を感じています。そんな中、インフルエンサーは「信頼できる判断基準」として機能し、消費者の購買意思決定に重要な影響を与えています。

 この背景には、情報過多による消費者の「選択疲れ」があります。商品やサービスの選択肢が溢れる中、すべての情報を比較検討することは現実的ではありません。そこで消費者は、自分が日頃から参考にしているインフルエンサーの推奨を「信頼できる判断基準」として活用し、選択の負担を軽減しているのです。これは、ランキング1位の商品を選ぶ際の消費者心理と同様で、複数の選択肢を比較検討する手間を省き、信頼できる基準に判断を委ねる行動といえます。

 本稿ではこのように変化する消費者の購買行動に対して、主要な購買障壁ごとの効果的なアプローチ方法を、具体的な事例を交えながら解説していきます。

購買障壁の種類と対応アプローチ

 インフルエンサーマーケティングの効果を最大化するためには、消費者が抱える購買障壁を正しく理解し、適切なアプローチを選択する必要があります。主な購買障壁は以下の2つに分類されます。

「購買のきっかけがない」課題

 商品の価値は理解されているものの、実際の購買行動に結びつきにくいケースです。具体的には以下のような事例が該当します。

  • 必要性は感じているが後回しにされやすい商材(例:掃除用品、収納グッズ、健康食品)
  • 興味はあるが価格の壁を感じる商材(例:高機能家電、プレミアム商品)
  • 日常的に使用するが買い替えのタイミングが不明確な商材(例:寝具、キッチン用品)

「商品の良さが伝わりにくい」課題

 商品やサービスの価値が、従来の広告やプロモーションでは十分に伝わらないケースです。

  • コモディティ化していて、差別化が難しい商材(例:シャンプー、スキンケア、サプリメント)
  • 機能や効果を言葉だけでは説明しづらい商材(例:マットレス、美容家電、家具)
  • 使用シーンのイメージが湧きにくい商材(例:調理器具、収納用品、ガジェット)
  • 従来とは異なる文脈での訴求が必要な商材(例:新しいターゲット層向けの商品、異なる使用シーン提案)

 次項からは、これらの購買障壁に効果的な各アプローチ方法の特徴と活用方法について、具体的な事例を交え解説していきます。

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この記事の著者

藤田 翔大(フジタ ショウダイ)

AnyMind Japan 執行役員兼ブランドコマースマーケティング事業部長

 新卒でAnyMindに入社し、タイ・ベトナムオフィスの立ち上げを経て、日本オフィスのインフルエンサーマーケティング事業部長に就任。コスメや日用品などの大手消費財メーカーを中心としたインフルエンサーマーケティングに携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/03/31 09:00 https://markezine.jp/article/detail/48595

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