「Lead Genereation広告」とは
Lead Generationの「Lead」とはいわゆる見込み客情報のことなので、見込み客を獲得するための広告はすべてLead Generation Advertisement(以下、LGA)と言えます。見込み客の発掘⇒顧客化⇒優良顧客化というセールス活動のサイクルの第1歩となる、見込み客情報の獲得は、どんな企業にとっても欠かせない活動であり、オンラインでもオフラインでもさまざまな手法で見込み客を集める活動が行われています。
例えば、オフラインでは講演会・セミナーの開催などは精度の高い見込み客情報を得るLGAと言えますし、テレマーケティング会社の利用や、ダイレクトメールなどもLGAです。オンラインでもメールマガジンや資料請求、無料サンプルなど見込み客の情報を集めるために多様な広告が行われています。
直接の販売を目的としない上記のような広告活動は、全てLGAとなります。しかし、なぜ英国の広告手法としてLGAが存在ぜず、米国では「Lead Generation」のシェアが7%しかないのでしょうか。そこで米国IABが発表するLGAの定義を見ると、米国ではある一定の手法のみを「Lead Generation」と定義づけており、それがこの奇妙な現象を生んでいる原因だと考えられます。
米国IABの定義によると、「Lead Generation」とは
“fees advertisers pay to Internet advertising companies that (1)refer qualified purchase inquiries (e.g., auto dealers which pay a fee in exchange for receiving a qualified purchase inquiry online) or(2) provide consumer information (demographic, contact, behavioral) where the consumer opts into being contacted by a marketer (email, postal, telephone, fax). These processes are priced on a performance basis (e.g., cost-per-action, -lead or -inquiry), and can include user applications (e.g., for a credit card), surveys, contests (e.g.,sweepstakes) or registrations.”
【(1)(2)及び下線は筆者補記】
参照:IAB Internet Advertising Revenue Report conducted by PricewaterhouseCoopers (PWC)
この定義を意訳すると、Lead Generationとは「インターネット上で(1)見積依頼や(2)セールスの連絡を受けることに同意している人の連絡先情報などを、その取得した実数に応じて、広告主から広告会社に支払われる広告費用で、(自社サイト経由だけではなく)、クレジットカード等の申込フォーム記入時や、アンケートサイトや、懸賞サイト、会員登録サイト等、(自社のサイト以外の場所から)取得する場合もある」となります。
広告から自社サイトに呼び込んで、見積や連絡先などの登録数に応じて実数精算で費用を支払う点は、いわゆるアフィリエイト広告と同じですが、このサービスの特徴は自社サイト以外から見込み客情報を取得することができる点です。では、具体的にどのような方法を使っているのか見てみましょう。
どうやら、この自社サイト以外から見込み客情報を広告主が取得する方法は、「メディアネットワーク型」リードジェネレーションと「Co-Registration(コ・レジストレーション)型」リードジェネレーションとよばれる2つの手法があり、コ・レジストレーション型が優勢なようです。
次回は、より具体的に米国と英国のリードジェネレーション広告を、コ・レジストレーション型リードジェネレーションを中心にして、実際にどのように利用され、マーケターに評価されているかについて検討します。
