閲覧者の興味・関心に従って表示が変わるインタレストマッチ
9月から掲載が開始されたオーバーチュアの新サービス「インタレストマッチ」を、「スポンサードサーチ」と同じ運用方法で成果があがるものととらえられている方が多数いるようであるが、約一ヵ月が経った今、どうやらそうではないことが明らかになってきた。
「インタレストマッチ」は、「興味関心連動型広告」と銘打たれているように、ユーザーのキーワード検索履歴や、過去に閲覧したページに含まれるキーワード、そして現在閲覧しているページに含まれるキーワードなどを総合的に判断し、ユーザーの興味や関心にマッチした広告を表示するというサービスである。スポンサードサーチにおけるオーバーチュアのノウハウと、行動、デモグラフィック、エリアなどの多種多様なターゲティング広告を手がけているヤフー・ジャパンのノウハウを結集された、我々広告代理店としても第二のスポンサードサーチとして今後の成長が期待されるものである。
掲載が開始されて間も無く、お客様からのこんな声が届いてきた。
「どこに掲載されているんですか?」
「キャプチャを送っていただけませんか?」
そう、この商品は掲載されているページを特定することが非常に困難なのである。先に述べたようにユーザー固有の(ブラウザCOOKIEをベースにしているため、ブラウザ固有と表現するのがもっとも正しいが)履歴などをターゲティングしているため、お客様と営業担当では同じページを見ていてもまったく違うものが表示されるのだ。
スポンサードサーチにおいては、入札しているキーワードを検索すれば、さも当たり前のごとくに検索結果ページに広告が掲載される。しかしながら、この商品ではそれができないのだ。つまりはこの時点で、スポンサードサーチとはまったく違うサービスであることがご理解いただけるだろう。
インタレストマッチで成果をあげるためには
では、実際に掲載されるためには何をすべきなのか。スポンサードサーチをご利用いただきながら、インタレストマッチをご利用いただいているお客様の多くは、スポンサードサーチで効果のあがっているキーワードを中心にアカウントを構築させていただくことが多い。しかしながら、この施策自体が現時点では通用せず、インプレッションが思うように伸びないのである。
当然ではあるが、スポンサードサーチで効果が高いキーワードの多くは検索ユーザーのモチベーションを適確にセグメントした複合語であるケースが多い。インタレストマッチへ、同様に適確にセグメントしたキーワードを入札するということは、つまりそれと同様のキーワードを含むコンテンツが、Yahoo! JAPANに掲載されていなければ掲載される機会がないということだ。
稀なケースではあるが、単一のキーワードにおけるインプレッションが圧倒的に増えている傾向を踏まえると、現状は検索履歴のリファラーや行動履歴におけるキーワードの要素よりも、コンテンツマッチの要素が強く出ているのかもしれない。
掲載ロジックが完全にオープンにされていないインタレストマッチだが、一部のお客様でご実施いただいているキーワードでは、極端にインプレッションが伸び、格安のクリック、コンバージョンが得られているという実績も出始めている。これらの事例をもとに今後インタレストマッチをご利用いただくお客様へのご提案は、スポンサードサーチと同様に(いきなり)「成果を求める」ことよりも、まず「掲載されること」から始めたいと考えている。