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日本コカ・コーラの“カルチャー起点”コミュニケーション 注力する若年層向けSpotify活用とは

 若年層を「将来を担う重要な存在」とする、日本コカ・コーラ。2025年6月に開催されたスポティファイジャパン主催の招待制イベント「Spotify Sparks」では、日本コカ・コーラの池田哲也氏が「カルチャー起点の若年層コミュニケーション戦略」をテーマとしたセッションに登壇した。長期的なブランド成長における若年層の重要性、音楽やカルチャーを起点に、エンゲージメントをより効果的に形成する方法を解説。具体的な施策の事例として、Z世代とのコミュニケーションに今や欠かせない存在となっているSpotifyでのキャンペーンを共有した。

若年層へのアプローチは“継続的なブランド成長”に不可欠

 現代のマーケティング戦略において、若年層へのアプローチは単なる売り上げ向上に留まらない。日本コカ・コーラの池田氏は、若年層との関係構築がブランドへの愛着形成に直結し、継続的なブランド成長につながると語る。

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日本コカ・コーラ IMX メディアストラテジー&オペレーションズ シニアディレクター 池田哲也氏

 「時代を超えて愛されるブランドであり続けるためには、製品やマーケティング手法、コミュニケーション戦略などを包括的にアップデートし続けて、"継続的なブランド成長"を促すことが不可欠だと思います」(日本コカ・コーラ池田氏)

 具体的にどのようなアプローチをとっているのか。日本コカ・コーラが大切にしているのは「パッションポイント」、つまり生活者の気持ちが高まる瞬間を捉えることだと言う。若年層の場合、さらに彼らの興味のある最新のカルチャーやトレンドを理解する重要性が高まる。

 特に音楽の持つ力は見逃せない要素だ。音楽は聞き手の感情を揺さぶり、共通の体験を生み出すことで、ブランドと消費者の間に本物の絆を築く役割を果たす。日本コカ・コーラが様々なブランドでアーティストを起用したキャンペーンを展開している背景には、このような音楽の持つパワーを最大限に活用したいという考えがある。

Spotifyを若年層との接点として活用

 日本コカ・コーラが若年層との接点として活用しているのが「Spotify」だ。Z世代は「ストリーミング世代」であり、彼らにとってSpotifyは単なる音楽視聴ツールではなく、日常生活に深く根ざした存在だ。この特性を理解することで、ブランドは自然に彼らの日常に入り込むことができ、押し付けがましさを感じさせることなくブランドメッセージを届けられる

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セッションのスライド資料より

 さらに、特定のアーティストやジャンルに強い関心を持つファンダム層に対して、アプローチできるのもSpotifyの大きな特徴と言えるだろう。

 もちろん、若年層が日々接触するプラットフォームは複数にわたり、それぞれを理解し、活用することが求められている。Spotify以外のアプローチに関しては、池田氏は次のように答えた。

 「Z世代においては、TikTokやInstagramがカルチャーの“発火点”として重要です。特にTikTokでは音楽がバズを生み出す重要な役割を果たしており、短尺動画コンテンツが若年層の関心を引く要素になっています。

 日本コカ・コーラでは、従来のメディアプランニング手法から脱却し、現在採用しているのがオーディエンスプランニングというアプローチです。これは消費者を中心に据え、適切なターゲットに対して最適なタイミングとコンテキストで適切なメッセージを届ける手法です。特定のメディアにこだわりすぎず、パッション・モーメント・行動ベースのシグナルを活用したデータドリブンなプランニングが重要とされています」(日本コカ・コーラ池田氏)

  では、日本コカ・コーラが着目するSpotifyにZ世代が感じている価値とはどのようなものだろうか?

次のページ
ネガからの解放、文化的なステータスにも。調査から見るSpotifyの価値

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:スポティファイジャパン株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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2025/07/09 10:00 https://markezine.jp/article/detail/49198

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