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Rokt・楽天・メルカリで語るリテールメディアの実践的活用 デジタル広告が直面する3つの課題を解決

ファーストパーティデータの活用がリテールメディアの強み

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 まず、ブランドセーフティとアドフラウドの課題について、メルカリの赤星氏は「リテールメディアは、それぞれのプラットフォーマーが広告を自社のサービスやアプリに配信するため、アドネットワークなどとは一線を画す」と説明。特にメルカリでは広告表示のほとんどがアプリユーザーであり、Webでのクローラーによるアドフラウドリスクが低いという。

 続いてターゲティング精度の課題については、楽天の秦氏が「リテールメディアの強みは、購買関連情報やファーストパーティデータを保有していること」と解説。ファーストパーティデータの活用によってユーザーごとの趣味嗜好や購買状況を把握し、精度の高いターゲティングが実施可能であることを示唆した。

 では、広告のノイズ化に対してはどうか。Roktの三島氏は「リテールメディアでは生活者が買い物モードになっている」と述べ、「広告で触れる情報に対してもオープンなマインドセットである傾向が高い」と強調。消費者の受容性が高まったタイミングを狙うことで、高い配信効果を得られると話した。

精緻なターゲティングを実現できる

 セッションでは各社がそれぞれの特性を活かして展開するリテールメディア戦略についても触れられた。

 メルカリは、CtoCプラットフォームという特性を活かし、オフサイト広告に注力している。月間利用者数2,300万人を超える規模を持ちながら、一般的なリテールメディアの2倍程度の滞在時間を実現。そのためメルカリでは、人材サービスやエンタメなど、全体の半分弱が無形商材の広告となっている。

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 一方、楽天はグループ内70以上のサービスをOne IDで統合管理している「データ基盤」を最大の強みとして、包括的なリテールメディア化を進めている。楽天市場だけでなく、楽天カードなどのライフスタイルデータも統合的に活用し、より精緻なターゲティングを実現する戦略だ。

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 楽天市場においては、興味深い調査結果を秦氏が紹介した。商品の初回購入者は、指名買いしている割合は26%しかなく、74%がブランドを決めずに楽天市場に来訪していることが判明したのだ。さらに、ブランドを決めていなかった人の70%は、購入したブランドを楽天市場来訪前に知らなかったという結果も明らかになったという。

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 「楽天市場で初めてその商品を見て、興味を持って購入する。つまり楽天市場の中には、マーケティングファネルが一気通貫で行われやすい状態があるということです。こういった環境下では、購買フェーズの訴求にとどまらず、認知や興味喚起などのフェーズで、商品のブランディングをかけていくことも有効だと考えています」(楽天・秦氏)

 Roktは、世界の主要な900社以上のECサイトにソリューションを提供し、購買完了の瞬間にフォーカスした高精度なパーソナライズ配信を実現している。日本では数十社にサービスを提供し、年間4億回以上のECサイトやアプリの購入件数に対し、新たなユーザー体験と収益モデルを創出してきた。

 「購買時のデータを参照し、タイミングと消費者の状況に合った適切なコンテンツを表示します。ファーストパーティデータを機械学習により瞬時に分析することで、消費者に資するものをきちんと届けています。加えて、コンテンツに対する消費者の反応も学習し、さらに精度を高めていきます」(Rokt・三島氏)

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 各社の取り組みから、リテールメディアが従来のデジタル広告の課題に対する解決策として機能していることがわかる。では、具体的に広告主とどのような取り組みを行い、どれほどの成果を得ているのだろうか。

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潜在層にもリーチ可能。リテールメディアの活用法

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この記事の著者

落合 真彩(オチアイ マアヤ)

教育系企業を経て、2016年よりフリーランスのライターに。Webメディアから紙書籍まで媒体問わず、マーケティング、広報、テクノロジー、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:Rokt合同会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2025/09/10 11:00 https://markezine.jp/article/detail/49597

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