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ソーシャルから見るトレンド・ムーブメント

買えないなら自作する・言語を超えたアレンジ欲求、2026年前半のSNSトレンドに見る最新インサイト

 年々、トレンド消費のスピードが速くなっています。2026年に入ってからの3ヵ月の間にも日々、話題の移り変わりが見られました。「トレンドに追いつく前に終わってしまう」「なぜこのコンテンツが流行っているのか分からない」などのお悩みを持つ方も多いのではないでしょうか?今回は、ソーシャルリスニングを得意とするTBWA HAKUHODOの65dB TOKYOが2026年以降に話題となったトレンド事例を紹介するとともに、共通項や流行りの裏側にあるインサイトを紐解きます。ぜひ、期初の施策検討時にポイントをお役立てください。

「ノンバーバル・ハック」で世界同時トレンドに

 まずは年始に話題となった、日本と海外共通のトレンドを見ていきましょう。ここでのキーワードは「非言語の共通項」です。

事例1:2026年は新しい2016年?「#2016」「#2026isthenew2016」

 2026年1月頃、#2026isthenew2016や#2016というハッシュタグとともに、2016年あたりに流行った音楽やフィルター、チャレンジ動画を再現した投稿が海外のZ世代を中心に話題となりました。日本でも同様に1月後半に話題量が最大となっています。

【図表1】ハッシュタグ#2016の国別の広がり
【図表1】ハッシュタグ#2016の国別の広がり

 彩度が調整されたフィルターや犬・花冠のフィルターなど、象徴的な加工はパッと見てすぐに認識・理解ができ「懐かしい」という共感が広まったと考えられます。また、流行った時期が2016年頃と区切りの良い“10年前”であることから、記号化しやすく一種のフォーマットとしての役割を果たしたのではないでしょうか。

 そして、このトレンドではグローバルと日本で流行りの盛り上がりタイミングが同じだったことが特徴としてあげられます。海外起点のトレンドは、日本には遅れて流入する場合が多く、推移グラフが異なる場合が多いです。しかし、今回は「2016年」とその動画の印象が世界共通の認識としてインプットされていたために同時期に盛り上がったと考えられます。

事例2:miniVlog

 #miniVlog というハッシュタグと共に、横型で10秒程度のVlog投稿が1月〜2月にかけTikTokやInstagramで話題になりました。もともと「miniVlog」という言葉自体は存在していたものの、こちらも#2016同様に、#miniVlogが一つのフォーマット名として浸透したものです。特徴的な要素は下記の3点です。

  • 横型
  • 広角のカメラワークを使用する
  • 効果音に合わせた動きを取り入れる

 TikTok、Instagramのリール=縦型のイメージが強いですが、あえて横型で撮ることにも新しいminiVlogの形としての面白さがあり、真似したい要素として機能したと考えられます。

 一見簡単そうな動画ですが、素材撮影から編集まで作り手のこだわりが試されるポイントも多いため、「作ってみたい」という気持ちと、「オリジナリティ」の発露をどちらもうまく反映させることができ、広まっていったのではないでしょうか。

【図表2】#miniVlogが流行ったポイント
【図表2】#miniVlogが流行ったポイント

事例3:混ぜたら混ぜたら何色なるかな

 最後は日本から世界に広まった、「どこでもジャンボリー」というファミリー向けアカウントの発信事例です。

 「♪赤!黄色!混ぜたら混ぜたら何色なるかな? オレンジ!」のように、「混ぜたら混ぜたら何色なるかな」という質問形式のフレーズを、耳に残りやすいリズムとともに視覚的変化も合わせて答えを見せるシンプルな動画です。

【図表3】アレンジの幅が広い#masetala
【図表3】アレンジの幅が広い#masetala

 大元の投稿では実際に絵の具を使って混ぜる動画になっていますが、アレンジしたユーザーの投稿では、文字を使って色を表現する・変化後の色で自分も変身するなどのアレンジが見られました。

 特に変化後の色に合わせたメイクやコスプレなどは海外ユーザーの間でも投稿され、混ぜたらが #masetala (#mazetala)とハッシュタグとして活用され広まっていきました。

今期の施策に活かす「フォーマット」のポイントとは?

 これら3つの事例から、フォーマットを象徴する記号が世界共通で理解できる内容になっていることが、言語や文化を超えて広まる理由になると考えます。

【図表4】翻訳がないノンバーバル・ハックは拡散規模が大きくなる
【図表4】翻訳がないノンバーバル・ハックは拡散規模が大きくなる

 今回ご紹介してきた事例は、一過性のトレンド=ミームのように見えるかもしれません。しかしその流行りの背景にある、「世界共通のインサイト」や「アレンジ欲求」をうまく転換することで施策としての落とし込みにつなげることができると考えます。

 「ミームを狙いに行く」のではなく「ミーム化しやすい『ガワ(外枠)』を貸し出す=フォーマット化」という発想が2026年のソーシャルリスニングから導き出された、施策の「勝ち筋」となるのです。

 ユーザーを情報の「受け手」ではなく、トレンドを共に作り上げる「共創者」と捉え、彼らにとって魅力的な「型」と「動機」を提供すること。それが、今のスピード感あふれるタイムラインの中で、一過性のブームで終わらせないための鍵となるのではないでしょうか。

【図表5】国内外に話題を広げるためのヒント
【図表5】国内外に話題を広げるためのヒント

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この記事の著者

65dB TOKYO(シックスティーファイブデシベル トウキョウ)

 65dB TOKYOは、ソーシャルリスニングを中心としたマーケティング支援チームです。「65dB」とは、人々が通常の会話で発する音声の強さ(65デシベル)から名付けられており、生活者の声からブランドアクションを生み出す分析および戦略立案を行います。また、TBWA HAKUHODO傘下に組織を置くことで、グローバルレベルのクリエイティブチームとも連携し、マーケティングプロセスをワンストップで支援することも可能です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2026/04/07 07:00 https://markezine.jp/article/detail/50542

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