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ビジネスマンのための必読オンラインマーケティング塾

第7回 ビジネスとWebのギャップをシックスシグマで埋める 前編


「シックスシグマ」のロードマップ

 ここまで、戦略マップやバランスト・スコアカードを用いた戦略の可視化について説明してきましたが、それ以前に、描かれた戦略がはたして正しいのかという疑問もあります。その戦略がそもそもどういう現状把握にもとづいて策定されたのか、それは顧客の要求、市場の動向に見合ったものなのかという問題です。

 戦略を市場環境、顧客の要求に合ったものにするために有効なのが「シックスシグマ」のフレームワークです。「シックスシグマ」というと製造業などで欠陥品をなくすための手法というイメージが強いかもしれませんが、実際にはより広い意味での経営革新ツールとして、様々な問題解決に応用可能なフレームワークです。

 シックスシグマでは徹底して顧客を重視したアプローチを行います。なおかつ、事実主導、プロセス重視での改善や能動的な経営管理を可能にするのがシックスシグマのフレームワークです。そのことは『シックスシグマ・ウエイ―全社的経営革新の全ノウハウ』で紹介している、次のようなロードマップを見てもわかるのではないでしょうか。

 1. コア・プロセスと主要顧客の確定 
 2. 顧客要求の定義 
 3. 現行パフォーマンスの測定 
 4. 改善活動の優先順位づけ、分析、実行 
 5. シックスシグマ・システムの拡張と統合 

 最初の「コア・プロセスと主要顧客の確定」では、自社がどのようなビジネス・プロセスで誰に対して価値提供を行っているのかを定義します。これはまさしく自社のミッションをより具体的な形で描くことに他なりません。

 コア・プロセスを明確にする際には「SIPOCダイアグラム」がツールとして用いられます。SIPOCダイアグラムを用いて可視化することで、

 ・自社の主要顧客が誰なのか(Customer)
 ・顧客に対して具体的に何を提供するのか(Output)
 ・それを提供するためのプロセスはどのようになっているのか(Process)
 ・プロセスを開始するためには最初にどんなインプットが必要で(Input)
 ・それは誰から手に入れるのか(Supplier)

を明確にすることができます。

 後編では引き続き、SIPOCダイアグラムを具体的な例にあてはめて説明してきます。

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この記事の著者

棚橋 弘季(タナハシ ヒロキ)

芝浦工業大学工学部(建築学専攻)卒。マーケティング・リサーチ、Web開発等の仕事を経て2003年より株式会社ミツエーリンクスに。現在はWebを使ったマーケティングに関する企画や自社サービスの開発に従事。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/02/09 11:29 https://markezine.jp/article/detail/507

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