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金融業界に新風を起こすか?ソーシャルレンディング(P2P金融)とは


 ネット業界では「ソーシャル化」という言葉が使われて久しいが、金融業界にもその波が波及してきている。今回は、P2P金融というサービスについて触れてみたいと思う。【連載バックナンバー】

海外で展開されるP2P金融サービス

 お金を借りるとき、借り手(ボロワー)側が常に考えるのは、「いかにして、低い金利で借り入れるか」ということだろう。日本では、昨今のグレーゾーン金利の撤廃の見通しを受けて、賃金業各社は金利の引き下げを行いつつあるが、已然として高金利であることには変わりはない。さて、海外に目を向けてみると、まだ日本では“大きな動きは見られない”一風変った金融サービスが展開されている。

 例えば、「Lending Club(レンディング・クラブ)」というウェブサービス。「Lending Club」は、金銭の貸し手(レンダー)と借り手(ボロワー)をマッチングさせるP2P(ピアツーピア)金融サービスと言われるものだが、このサービスの面白い所はBtoCではなくCtoCをベースにして金銭の貸し借りを可能にしている点にある。

Lending Club

 このサービスを利用すれば、お金を持っている消費者は、一定の金利で「お金を借りたい消費者」に貸付けを行うことで資産を増やすことができ、一方の借り手は、低めの金利で「お金を貸したい消費者」から借り入れをできるようになっている。

 もちろん、間に「Lending Club」が入ることで、借り手側の返済能力の与信を行い、貸し手側のリスクをある程度担保するようになっている。また、賃貸借契約の手続きや金利分の借り手側からの徴収並びに貸し手側への分配なども代行しており、消費者間での金銭の貸し借りを、より簡便なものへと導いているのである。

 このようなサービス(業態)を、最近では「ソーシャルレンディング」と呼んでおり、海外では一定の市民権を得つつあるのである。

人気とは裏腹に高まる「貸し手」側リスク

 しかしながら、ソーシャルレンディングはあくまでも個人間での貸し借りになるため、当該サービスは貸し手側リスクが高いと言わざるを得ない。BtoCを主体とした貸し借りであれば、貸し手としてのB側はある程度の資本を持っており、かつ貸し倒れに対する準備も整っている(貸倒引当金の計上など)ため、リスクが発生した場合でも一定の対処は可能だ。ただ、これが個人間となってしまうと引当金の計上など考慮はされていないので、やはり高リスクとの結論に至ってしまうのである。

 とはいっても、ソーシャルレンディングサービスの運営側でも、ある程度のリスクヘッジ要素は用意している。例えば、貸し手側の金銭を直接借り手側に1to1で貸し出すのではなく、一度、貸し手側の金銭を特定のボックスに収納し、その後に複数の借り手側に分散して貸し出すという方法である。確かに、この方法をとれば、貸し出しは1toNとなり、貸倒れの確率は低くなることは間違いない。

 現状としては、ソーシャルレンディングは「いかに貸し手側がリスクテイクしてサービスに参加できるか?」という段階にあると言えるだろう。

日本でもソーシャルレンディングの流れが…

 さて、日本での現状はというとどうなのだろうか。先述したように「大きな動きは見られない」といったステータスにあると述べたが、実際にはソーシャルレンディングサービスを稼働させようとしている企業がある。

maneo株式会社が運営する「maneo」というサービスだ。現状はローンチ待ちの状態ではあるが、金融庁の許可などをとりつけいよいよスタートか? という状態である。

maneo

 このサービスは、先述した海外ソーシャルレンディングサービスとは異なった部分があり、その異なる部分が同サービスの特徴となっている。そのヒントは「maneo」というサービス名にある。maneoはマネーオークションの意味であり、金銭の貸し手と借り手をオークション形式でマッチングさせようというものである。

 つまり、借り手側が「借入希望期間」「借入希望額」「借入希望金利」「利用目的」を入力し、その内容を吟味した貸し手側が入札するという仕組みになっている。

 日本でのソーシャルレンディングサービスは、まだ出航準備段階にありなんとも言えないが、日本の目的別貸し出し残高が7兆円規模であることを考えると、上手く食い込むことができれば、相当な市場を作り上げる可能性を秘めていると言えるのではないだろうか。

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この記事の著者

池永 尚史(イケナガ ヒサシ)

 1979年生まれ。CGMブログ・メディアを展開するベンチャー企業、インターネットサービス系企業を経て独立。2010年3月より株式会社ノイズ代表取締役。 ■ 著書・ 稼ぐアフィリエイターはブログが違う!(技術評論社刊)・  ドロップシッピングスタートブック(技術評論社刊)■ 連...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2008/09/01 11:11 https://markezine.jp/article/detail/5223

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