Trend-spice!は「広告主の向いている方向がわかる」ツール
山手さんは、媒体別の出稿量を知るためにTrend-spice!を使っている。「広告主がどの方向を向いているか分かるから」というのが、大きな理由だ。
「それぞれの広告主の考えを知るのは、なかなか難しいことです。大まかな動向については一般的な各種統計がありますが、粗さ、古さは否めません。しかし、広告掲載に向けて、広告主のコンセプトをさらに理解して、ハイレベルなマーケティング戦略を練る必要がありますよね。その際に、Trend-spice!を使えば、広告主が『どの媒体に力を入れているか』はもちろん、そこでどんなクリエイティブを使ってメッセージングしているのか、ということまで知ることができます」
例えば、ポータルサイトへの出稿状況。特定のサイトにしか出稿していないA社よりも、複数のポータルに出稿しているB社の方が営業しやすそうだ、とあたりをつけ、営業へのアドバイスとしてまとめることができる。
「特にTrend-spice!の場合、広告素材が閲覧できるのは嬉しい点です。広告主がどんなサイズのバナーで出稿しているか分かるので、私たちもそれに対応すれば機会が広がるはずですよね」
また、他の媒体の広告掲載基準が分かるのも、Trend-spice!のお陰だとか。
「例えば、以前はアルコール関連の広告を掲載していなかったサイトで、新たに広告が掲載されたら基準を緩めた証拠です。自社の基準を検討する際の材料になります」
medibaが運営する『au one』は、モバイルとPCの一体型のポータルサイト。ゆえに、若いーユーザーの閲覧が多いことを考慮して広告の掲載基準を厳しく設定している。ところが、あまり厳しすぎると広告掲載への影響が大きいため、各部署で議論となる。このような時に、客観的かつ具体的なデータが得られることのメリットは大きいだろう。
「PC向けの広告はもちろんですが、これからはモバイル広告への関心がさらに高まるはず。モバイルの広告をより良いものにするためにも、Trend-spice!がモバイルに対応してくれると嬉しいですね。また、広告を見ている人の属性までわかるようになると、さらに深い分析ができるようになると思います」
モバイルもPCも、広告を軸にした経済活動によって動いている部分が大きいインターネットの世界。広告に関するデータの充実が媒体社と広告主の連携を円滑にすることのメリットは非常に大きい。
【参考】
→ 株式会社mediba
→ Trend-spice!(トレンド・スパイス)
→ 株式会社スパイスボックス