音楽ダウンロードサービスを提供する米ナップスターが、1月4日に発表した同社の収益予想によると、2006年の第3四半期(9~12月)の収益は、2,800万ドルを超えると見られる。この収益を支えたのは、世界の56万人を超えるNapsterユーザーで、2006年にダウンロードされた楽曲ファイルは5億、ストリーミングの利用は7億に達している。
サービス加入者は、この四半期でさらに約48,000人増加しており、携帯音楽市場の中で特に好調だったのが、世界最大級の携帯キャリアである米Cingular Wirelessと日本のドコモユーザーの加入。
日本では、1月1日からJASRACが、パソコンや携帯電話向けに音楽や動画を配信する業者に対して、著作権使用料の定額制を開始している。読売新聞の報道によると、この定額サービスは、会員1人あたりの月額基本料の7.7%に、会員数をかけた額を業者から徴収するもの。これまでは、利用者購入価格の7.7%×ダウンロード数×会員数で徴収していたが、この定額方式の導入によって、利用者が定額基本料を支払えば、何曲でも音楽をダウンロードして取り込むことができる。日本では2006年10月に、ナップスターがはじめて導入した。
このシステムが定着している米国では、利用者が支払った購入価格の総額は約9億8000万ドルと、曲ごとに購入する従来のサービス(5億3000万ドル)を上回るという。日本では今後、「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブなどが定額サービスの導入を検討しているという。
プレスリリース:"NAPSTER ADDS 48,000 SUBSCRIBERS DURING ITS THIRD QUARTER AND WILL EXCEED REVENUE ESTIMATES"
参考記事:「著作権料も定額制、JASRACが定額配信業者対象に」(読売新聞)