VMware MVPは、同社が買収したTrango Virtual Processorsの技術をもとに構築されたもの。これをレイヤーとして携帯電話に組み込むことによって、アプリケーションとデータをハードウェアから分離することができる。
この携帯電話の仮想化によって、携帯端末ベンダーは多様な環境の上で動作するソフトウェアを短期間に開発し、新製品をより早く市場に送り出すことができる。また、デバイスドライバをOSから分離することによって、次々と登場する携帯端末用OSにも同じドライバで対応することができるという利点がある。
また、エンドユーザーは、1台の携帯電話でプライベートと仕事用など複数のプロフィールを使い分けることができる。また、電子メールや音楽、動画、銀行情報など、さまざまなデータが保管されている携帯電話は個人情報の集合体でもある。VMware MVPは、端末にあるすべてのアプリケーションとデータをひとつのファイルコレクションとして管理することによって、個人情報を保護したり、簡単に別の携帯に移動することを可能にする。
ガートナーは、2012年までに出荷されるスマートフォンの50%以上が仮想化されるのではないかと予測している。
【関連記事】
・iPhoneが前年同期比523%で2位に浮上、混戦の端末OS勢力図【スマートフォン世界出荷台数調査】
・「Android Market」公開、売上の7割は開発者、3割はキャリアへ配分
・開発者が収益の8割を得られるBlackBerry用アプリのオンラインストア、来春オープン
・Symbian Foundationに新たに9社が参画
・どうなる?携帯機器用プラットフォームの勢力図、「Symbian Foundation」にドコモが参加