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見込み客を初回購入ステージへ
即ゴミ箱行きのフォローメールにしないための作法

 前回のコラムでは、「ツーステップマーケティング」により、まずは“見込み客”を無駄なく・手広く集めるところまでを解説した。今回は、獲得した“見込み客”をいかに“初回購入”ステージまで引上げるかについて、解説したいと思う。【連載バックナンバー】

多くのフォローアップツールが“即ゴミ箱行き”の運命をたどっている

 皆さん自身の個人的な、郵便受けやPCの受信ボックスを想像していただきたいのだが、毎日大量の広告が放り込まれているため、あっという間にゴミ箱行きとなっているチラシやメールが多いと思われる。企業からの“独りよがり”な広告ではなく、顧客のシチュエーションや心理をしっかりと分析し、フォローアップツールに落とし込まないことには、フォローにかかる費用はおろか、サンプルにかけた費用すら回収できず、無駄となってしまう。

「ネットの顧客はネットでフォロー」まずはこれが基本

 見込み客に対してフォローアップするにはDM・eメール・封書…など様々あるが、ネット広告により集めた“見込み客”には、やはり「ネットから」そして、「eメール」が一番王道であり、キラーツールであるといえる。eメールを選択する理由としては、ネット上で個人情報を入力する(=サンプルの申込みをする)顧客は、

  • 決済もネット上でする習慣がある(少なくとも経験があり障壁が低い)
  • メールボックスを日次など習慣的にチェックする
  • メールボックスを習慣的にチェックするため、タイムリーに情報を見てもらえる

 という「顧客の環境面からみて適しているといえる」点と、「eメールの配信は低コストで実現できる」という大きく2点のメリットがあげられる。

eメールはどのようなタイミングでどんな内容のものとすべきか?

 では、eメールを使用し、どのようなタイミングで顧客と接触すべきか。メール配信のタイミングを設計する前に、認識すべきことがある。何よりも重要なのは「お客の都合に合わせて送られるメールは見られるが、企業の都合で送られるメールは捨てられる」ということである。

 eメールでのフォローアップは、上記にて述べたとおり、安価で即時送信ができてしまうために、ともするとありとあらゆるセールス情報を送信してしまいがちである。送信頻度があまりにも多くなりすぎると、顧客はメールボックスにたまった“宣伝メール”を郵便箱にたまっている大量のチラシと同様にまとめてゴミ箱にいれるクセがついてしまう。

 一度「確認せずにゴミ箱行き」の運命をたどってしまうと、なかなか開封して読んでもらえなくなってしまうので、企業都合でのメール送信、特に「送りすぎ」には注意したい。では、どの程度の頻度で、どのタイミングで、どんな内容のeメールを送信すべきか。「顧客にとって必要か?」「顧客にとって興味があり有用か?」という2つのレベルで考えると答えが出てくる。

顧客にとって必要な情報

  1. サンプル申込み内容の確認(申込み直後)
  2. サンプル配送時の連絡(サンプル発送日)
  3. サンプル到着時の確認(サンプル到着予定日)

顧客にとって興味があり有用な情報

  1. 試したサンプルのお買い得情報(サンプルお試し直後/お試し後7~10日後)
  2. 商品を購入した他のお客さまの声(サンプル到着後1両日以内/サンプルを試し終わるタイミング)

 ※サンプルお試し直後のタイミングは、到着直後に試しはじめるという前提で算出する。

 「2日分のサンプル」などの場合は、サンプルお試し直後=申込日から到着までにかかる日数+サンプル試し期間2日というように算出する。上記の2つのレベルから割り出されたタイミングと情報を整理すると下記のようなメール送信フローが形成される。

Eメールによるフォローアップの流れとその内容
Eメールによるフォローアップの流れとその内容

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この記事の著者

本松 慎二郎(モトマツ シンジロウ)

1977年福岡生まれ、福岡育ち。
西南学院大学法学部卒業後、福岡銀行に入社。その後、accenture、株式会社アサツーディ・ケイ(ADK)にて、クライアントの売上げ・生産性向上を軸としたコンサルティング業務に従事。現在は通販王国と言われる九州において、インターネット広告を中心とした総合プロデュースおよびコンサルティ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2009/01/07 11:00 https://markezine.jp/article/detail/6122

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