以下の記事は『eコマースプランニング入門講座』第8章の一部を抜粋しています。
3つの型の違い
ほとんどの成功しているeコマースは3つのモデルに分類できます。
特徴的かつ高付加価値の商品を販売するブランド構築型eコマース、ある分野の商品を豊富に取り揃えるカテゴリーキラー型eコマース、どこよりも商品を安く提供するディスカウント型eコマースの3つです。
これらの強みを持つ小売業が有利であることはeコマースに限ったことではありません。リアル店舗でも、BVLGARI直営店などのブランドショップ、トイザらスなどのカテゴリーキラー、ドン・キホーテなどのディスカウントストアは強い競争力を持っています。eコマースにおいてはその強みがインターネットによってさらに強化され、リアル店舗以上に有利に事業を展開できるのです。
eコマースを成功させるには、取り扱う商品・サービスの特徴に合わせて3つのモデルのいずれかを選び、モデルに合った事業展開を行なっていくことがポイントになるでしょう
もちろん、すべてのeコマースがどれかの型に完全に当てはまるというわけではありません。むしろ2つ以上の型の性質を持ち合わせているケースが多いといえます。その場合、左のようなチャートを使ってeコマースを分析することで、どの型をベースとして事業を展開していくべきかを決めることができます。
チャートの3つの軸、「商品力」「品揃え」「価格競争力」はそれぞれ「ブランド構築型」「カテゴリーキラー型」「ディスカウント型」のeコマースが持つ特徴的な強みを表しています。商品力が強ければブランド構築型、品揃えが強ければカテゴリー型、価格競争力が強ければディスカウント型をベースとして事業展開を考えていきます。もし特徴がまったく浮かび上がらない場合は、ディスカウント型をベースに事業を展開するケースが多くなるといえます。
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