自社ブランディングのためのTwitter分析手法
自社の会社名や商品名といった「ブランドワード」を、前編で紹介した検索サイトを使って検索してみましょう。
検索結果でまず見るべきは、自社の評判です。商品やサービスに対してどのような意見や印象を持たれているのか。投稿されたタイプ(ポジティブ・ネガティブ・意見や要望・紹介など)や印象に残った発言を記録しましょう。
さらに、「ブランドワード + 第2ワード」の分析も非常に有効です。自社サービスと一緒に使われているワードは、ユーザーの商品に対するイメージを端的に表しています。このような連想ワードを拾い集めましょう。
Twitter分析はスピードと定期観測が重要
Twitterは移り変わりが早いため、ブランド分析は定期的に確認することが大切です。特にネガティブな意見は早く広まります。その理由は主に3つあります。
- Twitterは「ReTweet(以下、RT)」という仕組みがあり、他の人のつぶやきを簡単に広める事が可能。
- RTという仕組みのため、そのつぶやきを閲覧する人数が簡単に増える。
- ブログなどと比べて心理的にも物理的にも書き込みやすい。「140文字以内で書いて送信を押すだけ」という仕組みは、ブログで記事を書いて投稿するよりもよっぽど楽です。
例えば、サポート電話で「納得がいかない対応を受けた」という事実があったとします。通常、その人と周辺の友達などで、その事実は収まります。もし、ブログに書き込んだとしてもタイムラグがあり、自ら閲覧に来た人にしかその事実は伝わりません。しかし、その人がTwitterユーザーだった場合はどうなるでしょうか?
発言者が300人にフォローされているとします。発言をすると、まず、その300人に事実が伝わります。この中で5人がRTし、それぞれの平均フォロワー数が200人だとすると、「300人 + 200人 × 5 = 1,300人」が、あなたの会社に悪い印象を持つ可能性があります。これが繰り返し行われたとしたら・・・。あっという間に事実が広がってしまうのが、分かるかと思います。
Twitterの特徴の1つとして、過去のコメントが比較的埋もれやすいことがあります。Twitterを利用する人は過去の発言を検索する事も少なく、一度嵐を過ぎてしまえば、影響力は皆無です。しかし、上記のような例で火消しをすぐに行わないと、その内容を見た人が「検索にひっかかりやすい」ブログで取り上げてしまう可能性もあります。こうなると、半永久的に情報が残り、悪い印象が持続してしまいます。
Twitter分析で大切なのは、自社商品やサービスの情報をいち早く突き止め、必要に応じて対応をする事です。一刻も早い対応が、被害を最小限に食い止めますし、ポジティブな情報をさらに広めるきっかけを作る事ができます。
1つ例を見てみましょう。下の画像は「シムシティ4 デラックス」というゲームに対する言及です。Twimonoを利用しました。

見てのとおり2010年4月12日にTweet数が大きく増えています。コメントを追っていくと、この日は「ニコニコ動画」でシムシティのプレイ講座第12回がアップされた日でした。実は私も見ている人気シリーズで、前回から数カ月ぶりに公開され“待ち遠しかった人たちがTwitterで言及した…”というのが原因でした。ブログではほとんど言及がなく、Twitterを分析したから初めて分かった事実です。

