Adobe Omniture Summit(アドビオムニチュアサミット)は、アドビ システムズ社が年に一度開催するユーザ向けーカンファレンス。最新のオンラインマーケティングトレンドから実践的なノウハウまで、50以上の講演が行われている。参加者も年々増加傾向にあり、今回は昨年に比べ約600人増の2600人、このうち日本からの参加者は昨年比3倍の60人強となった。
9日の基調講演にはアドビ システムズ社 プレジデント兼CEOのシャンタヌナラヤン氏が登壇。「アドビ システムズは、デジタルコンテンツ制作の領域に加えデジタルパブリッシング、デジタルマーケティングといった領域でのビジネスも推進していきます」と語った。
デジタルマーケティング分野については「これまでのような経験・勘に頼ったジャンルではなく、データに基づいた判断ができるようになりました。つまりファイナンスの領域に近い分野になったと言えるのではないでしょうか」と言及した。
続いてアドビ システムズ社オムニチュアビジネスユニットのジェネラルマネージャー兼シニアバイスプレジデントのブラッドレンチャー氏から、今回の目玉となる「Adobe SocialAnalytics(アドビ ソーシャルアナリティクス)」(日本での発売は未定)が発表された。
Adobe SocialAnalyticsを利用することで、Facebook、TwitterといったソーシャルメディアやYoutube、ブログ、といったオンラインコミュニティサイト上でのユーザー行動をモニターし、計測することが可能となった。
これにより、これまで可視化が難かしかった自社ビジネスへのソーシャルメディアの影響はどのくらいあるのか、収益に結びついているのか、といった点や、自分たちのビジネスを促進してくれているオンライン上のインフルエンサーは誰か、といった点を把握することができる。
この他、Adobe SiteCatalystの大幅アップデートも発表。モバイル、ビデオ、ソーシャルメディアといったプラットフォーム上での計測機能を強化。レポート作成の処理速度向上などもアップデート情報として挙げられた。日本では年内の提供を予定しているという。
Adobe Omniture Summit 2011は、現地時間の10日までさまざまな講演が行われる。なお、MarkeZineでは後日、レポートを公開していく予定だ。
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