差別化が大切、でもワナもあるのでご用心
訴求ポイントを決める前に覚悟してほしいのは、すべてを伝えるのはあきらめること。私たちは毎日膨大な情報を仕分けしなくてはいけない。拾うか捨てるかを瞬時に決めないと、さばくことができない。あれこれゴチャゴチャ言うようなメッセージは捨てられる。拾われるためには、メッセージはシンプルを心がける。
さらに、出会い頭で一度に多くのことを印象づけるのは難しい。人はとかく忘れっぽい。関心を持ってもらい、憶えてもらうためにはメッセージは絞りこむこと。そこで大切なポイントを3つ挙げてみた。
- 独自の訴求ポイントを選ぶ(ただし差別化の囚人にならない)。
- 広告のメッセージはひとつに。
- 紹介ページやリリースはベスト3で。
独自の訴求ポイントを選ぶ
特徴や機能の中から、その商品独自のもの、競合商品と差別化できるものをピックアップする。たとえば「他にない」「競合商品より優れている」「新しい」「バージョンアップやリニューアル」など特徴や機能にかかわるものもあれば、「安い」といったお得感、「ロングセラー」や「実績」などのすでに得ている評価にかかわるものもある。
いわゆるUSP(ユニークセールスプロポジション)探しだ。USPで違いを強調することで、ライバルとの差別化を図って優位にわたり合う作戦だ。ただし、注意したいこともある。特に成熟している市場では、特徴や機能に大きな差がないことが多い。そのため、差別化に囚われすぎてしまい、違いの発見に血眼になってしまいがちだ。
せっかく見つけた差別化ポイントが、「ユーザーにとっての価値」という点で魅力的でないなら伝えても仕方がない。あくまで独自性は、商品を使う人に価値あるものでなくてはいけないことを忘れないように。差別化ができない場合は、一番優れた点を取り上げよう。
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