検索エンジンにも伝わるテキスト作成方法
検索エンジンは、Web上に公開される無数のコンテンツを収集し、あらゆる指標からランク付けして検索結果画面に表示していることは前回述べました。その指標の1つとして、ページ内部のテキストが挙げられます。Web上に公開されるコンテンツは、ユーザー(人)が読むために作られていることが大前提ではあるものの、機械(検索エンジンクローラ)もランキング決定のためにコンテンツを読んでいることを忘れてはなりません。
人間が見て「良い」とされるコンテンツは、検索エンジンからも評価されます。ただし、いくら人間にとって有益なコンテンツであったとしても、検索エンジンが読むことのできない、またはコンテンツの意味を認識できない場合、検索エンジンがコンテンツを評価できず、結果として全く検索結果に出てこないという事態も十分に起こり得ます。
そこで今回は、検索エンジンコンテンツの意味を伝えるために必要なポイントをまとめます。
検索エンジンが読めるコンテンツ、読めないコンテンツ
検索エンジンのクローラは、基本的にHTML上に記述されているテキストしか読むことができません。たとえばフルFlashで作られたWebサイトは、人の目で見ると問題なくコンテンツを読むことができますが、検索エンジンにとっては非常に読みづらいWebサイトとなります。
近年、検索エンジン自体は進歩し続けており、Flashなどの従来認識できなかった技術によって書かれたテキストも読めるようになってきているものの、まだ完全とはいえません。発信した情報が、検索を通じて見つけられるチャンスを最大限に高めたいのであれば、やはりHTML上にきちんとテキストを書いておくことが望ましいでしょう。
テキストを作成する上では、まずは以下の2点に注意してください。
指示代名詞を置き換える
人間は前後の文脈から、「これ」「こちら」といったような指示代名詞が意味するものを理解することができますが、検索エンジンは文字列をそのまま認識するため、「これ」という言葉は「これ」という文字列としか認識できません。そのため、それぞれの指示代名詞が示す内容に適宜置き換えることが必要です。
略称・正式名称どちらでも対応可能に
「SEO」のような略称を用いる場合、人間であれば同時に正式名称を思い浮かべることもできますが、検索エンジンは「SEO」でしか探すことができません。正式名称のみで構成されたコンテンツは、検索対象から外れてしまいます。世の中には、略称で検索する人もいれば、正式名称で検索する人もいます。略称・正式名称、どちらにも対応できるよう、配慮したコンテンツを作成するといいでしょう。
ただし、この場合の注意点として、人間が読むときの読みやすさが損なわれるほどの置き換えや併記は避けるべきという点が挙げられます。たとえば、全ての略語に正式名称が併記されていたり、全ての指示代名詞が固有名詞に置き換えられていたりすると、人にとってはクドすぎて非常に読みがたく、下手くそな文章と受け取られるでしょう。そうした文章はユーザーの直帰率を大幅に高めることになり、結果としてWebサイトの成果につながりません。