リンクは支持投票 スパムを防ぐためにアルゴリズムが進化
検索エンジンがサイトを評価する基準のうち、非常に重要な指標となるのがリンクです。リンクが1本張られていることを1つの支持投票と考え、より多くのリンクを受けているサイトは、そうでないサイトよりも良いサイトとみなしています。実際に、「このサイトおもしろい!」「役に立つから誰かに教えたい!」と思って、ブログやTwitterなどで紹介した経験のある方も多いのではないでしょうか。
しかし、検索エンジンがリンクによってサイトの評価を行っているという事実が知れ渡ると、価値のないWebサイトから大量にリンクを設置することで、不正にランキングを操作するようなスパムが横行するようになりました。
そうしたスパムを排除するため、検索エンジンは数だけでないあらゆる指標を組み合わせてリンクを評価する仕組みをとりました。また、順位操作目的の不正なリンクを検出できるようにもなっています。アルゴリズムの改善は現在も継続して行われており、検索エンジンは進化し続けているのです。
評価されるリンクとは 関連サイトからの自然発生したもの
では、評価されるリンクとはどのようなものでしょうか。たとえば、「一番おいしいハンバーグのレシピは?」という質問に対し、料理人10人がサイトAを紹介し、通行人からランダムに選んだ10人がサイトBを紹介したとします。あなたがハンバーグを作る時に参考にしたいサイトはAではないでしょうか。
これが「リンクの関連性」として取り入れられている考え方です。無関係な人からの紹介より、専門家からの紹介の方が参考になるという考えに基づき、サイトの内容と関連するサイトからのリンクの方が、そうでないサイトからのリンクより評価されます。
また、サイトAには「おいしいハンバーグのレシピ」というアンカーテキストでリンクが張られており、サイトBはただ「ハンバーグのレシピ」というアンカーテキストでリンクが張られていた場合、サイトAの方が良いサイトと考えるでしょう。このようにアンカーテキストに使われているテキストも重要な指標の1つになります。
その他にもリンクの評価軸は多岐にわたっており、さらに日々進歩し続けています。その変化だけを追っていくと、SEOは何と難しいのかと頭を抱えてしまう人がいるかもしれません。でも、安心してください。本質は何も変わっていません。
検索エンジンは「より優れた、関連性の高いページ」を特定するために、「人間による紹介や共有、推奨など、人々の間から自然に発生したリンクを評価する」「検索エンジンを騙す意図で、ランキングを操作するために張られたリンクは評価しない」のです。
ユーザーとのコミュニケーションがSEOにつながる
今後はリンクよりも、組織やユーザーから「評判」「信頼」を獲得するための活動にフォーカスすべきであると考えられます。もちろん、ブログ等で紹介されるリンクも1つの「評判」といえますが、その他で代表的なものといえばTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアが挙げられます。
ソーシャルメディアの利用者が1,000万人規模に到達し、TwitterやFacebookなどで紹介されたリンクを経由してサイトへ来訪するユーザーも少なくない状態です。いかにソーシャルメディア上で紹介されやすい状態を作るか、紹介されたときに他のユーザーの興味を惹くことができるか、さらに情報が拡散されやすいようにするにはどうすれば良いか等、ソーシャルメディア上で評判が集まりやすい状態を整えることが非常に重要なポイントといえるでしょう。ユーザーとのコミュニケーションが巡り巡ってSEOにつながるのです。
過去に横行していた、無闇にリンクを大量に設置するような施策は既に時代遅れとなっています。検索エンジンの目的を正しく理解し、検索エンジンを騙すことのない施策を心がけましょう。