A/Bテストのフローを確認
まず、A/Bテストのフローをおさらいします。

A/Bテストは上記のようなサイクルで行われます。最初のステップである「検討」から各ステップを見ていきましょう。
ステップ1:検討
「検討」のフェーズは名前の通り、A/Bテストのアイデアを考える部分です。
どのページに対して、どういう修正を行うのか考えましょう。実現性が高く、数値が悪く、ボリュームが大きい箇所を対象に検討することで、より高い改善効果が期待できます。
そして、「検討」のフェーズでは「評価指標」も決める必要があります。「評価指標」は、この施策が良かったのか、悪かったのかを判断する材料となります。
通常、A/Bテストの場合は2つの指標を設定します。1つはサイトのゴール(コンバージョン)です。つまりこの施策を行うことによって、コンバージョンがいくつ増えたか(あるいは売上がどれくらい増えたか)を確認します。
もう1つの指標は、施策が直接影響を与える指標です。次のページに遷移してもらうことが目的であれば、該当ページからの遷移率になります。直帰率を下げるのが目的であれば、直帰率が指標になります。皆さんが実施する施策の「評価指標」を事前に決めておきましょう。
ステップ2:実装
次が「実装」のステップです。大きく分けると、
- アイデアを形にするためのコンテンツ作成
- A/Bテストを実現するためのコードの追加
- テスト実行
の3つとなります。コンテン作成は名前の通り、テストのアイデアに基づいた画像やテキストなどの作成です。このステップは、材料があればすぐに対応できますので、詳細は省きます。
次にA/Bテストを実現するためのソースの追加です。先ほど紹介したGoogle アナリティクスの「ウェブテスト」の操作を行えば問題ありません。最後に「テスト実行」です。ここが実装のパートでは一番気をつけないといけない部分です。チェックするポイントは主に3つです。
チェックポイント1:正しく表示されているのか
最初に、それぞれのパターンが正しく表示されているかを確認します。ある人に特定のパターンが表示されると、基本的にはずっと同じパターンが表示され続けます。
そこで実際の画面でテストする場合は、複数PCとブラウザの組み合わせを使いましょう。あるいはツールの管理画面上から両方のパターン確認してみてもよいです。
チェックポイント2:正しく計測されているのか
次に、正しく計測ができているのか確認しましょう。それぞれのパターンでコンバージョンのページまで遷移して、数値がツール上で計測できるのか確認します。「ウェブテスト」の場合は、画面上に数値が反映されるまで数時間~1日かかるようです。
チェックポイント3:エラーが発生していないか
最後、計測用コードを追加したページのレイアウトや機能に影響が及んでいないか確認します。Java Scriptのコードを使っているので、フォームが動作しなくなる、リンクが押せなくなるといったエラーが発生する可能性が、ゼロではありません。
筆者もこのようなエラーをA/Bテストを実施した際に経験しています。テストパターンが出なくてもサイトに直接損害は出ませんが、フォームが入力できなくなってしまっては売上に大きなマイナスとなってしまいます。念入りにテストを行いましょう。