カンター・ジャパンは、消費者のインターネット上での購買行動を観察し、その結果を発表した。
日本のネット通販事業の2強である楽天とアマゾン。事業開始当初、書籍のみの取り扱いであったアマゾンは、ネット通販の歴史や商品取扱高において現在でも楽天に分がある。
調査期間中に楽天のウェブサイトを訪問した人の割合は約90%、アマゾンのウェブサイトを訪問した人は約70%。集客では、楽天の強さが目立った。
それぞれのウェブサイトを訪問した人のうち、実際に商品を購入した人の割合は、楽天が約5%、アマゾンが約20%とアマゾンの方が高くなった。購買効率の点では、アマゾンが優れている模様。購入に至ったのべ回数は、楽天約600回、アマゾン約2,400回と約4倍の開きが見られた。
各ウェブサイトで実際に購入が行われた際、その直前にどのウェブサイトを訪問しているかを確認した。楽天からアマゾンに流入するケースは約10%に対し、その逆は2%程度であった。このことから、「アマゾンで購入する人は、事前に楽天で商品を調べる」消費パターンが目立つと言えるだろう。
【調査概要】
調査期間:2012年7月13日~8月12日
調査対象:インターネット利用者のうち、行動履歴を提供した消費者
調査人数:6,688人(男女比=6:4)
(年齢構成:20代・30代・40代・50代・60代=15%:26%:28%:20%:11%)
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