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誤解02インターネット広告に向かない商品カテゴリーがある

2006/05/25 00:30

これまでインターネット広告の世界では「インターネット広告に向いているの商品」と「インターネット広告に向いていない商品」があるとされ、広告主が限定されてしまう傾向にあった。しかし、インターネットの普及による利用者の増加、ブロードバンド化によるリッチメディア化、広告技術の革新による新たな広告手法の登場により、インターネットはいかなる広告主でも利用可能なメディアへ進化している。

 今回は、これからのインターネット広告の可能性を簡単に紹介しつつ、「インターネット広告に向かない商品カテゴリーがある」という誤解を解き明かしていきたい。

さまざまな広告主がインターネット広告を活用できる

 自動車やパソコンを購入するときは、商品が高額ということもあり理性的な意思決定プロセスをたどるだろう。つまり、能動的に情報を収集して、機能や性能を慎重に比較するはずだ。これらの商品カテゴリーにとって、ウェブサイトは有効なメディアであり、ウェブサイトへ誘導するためのインターネット広告も積極的に活用されている。一方で、ファッションやアパレルといった感性的に買われる商品カテゴリーや、食品や飲料といった低関与な商品カテゴリーは、「インターネット広告には向かない」と思われている節がある。しかしこれらが必ずしも、インターネットに向かないわけではない。インターネットおよびインターネット広告は、さまざまな広告主がいろいろな目的で活用できるものだ。

インターネットの普及、ブロードバンド化、広告技術の革新

 このようにインターネット広告の活用の幅が広がってきた背景には、インターネットの普及、ブロードバンド化、広告技術の革新がある。

 まず、インターネットの普及について。インターネットの黎明期において、インターネット利用者の多くは男性、しかも技術職が中心だった。当時は、インターネットを広告メディアとして活用できる広告主は限定されていた。多くの広告主にとって、ターゲットがオンラインにいなかったからだ。しかし、今日ではインターネット利用者属性の構成は、現実の社会をほぼ反映したものになった。高齢者といえども、インターネットを抵抗なく利用している人は多い。

また、広告メディアとしてのインターネットの価値を高めたのはブロードバンド化だ。(注1)常時接続の環境において、インターネットの利用頻度は高まり、利用時間も長くなった。それまで23時台に形成されていた利用のピークは、22時台に前倒しされた。テレビを見ながらインターネットを利用する人も少なくない。すでに生活に欠かせないメディアとして根付いているといえよう。加えて、大容量のデータを扱える環境はインターネット広告のクリエイティブにも変化をもたらした。いわゆるリッチメディア化だ。高精細な画像、滑らかなアニメーション、そしてビデオを再生できるようになった。これは、ダイレクトレスポンスでなくブランディングを重視する広告主を引き付け、インプレッション効果(注2)と呼ばれる、広告接触が意識に与えるインパクトが注目されるようになった。

 そして、同時に進行した広告技術の革新も忘れてはならない。リッチメディア化も革新のひとつだが、近年の市場を牽引したのは検索結果ページに表示されるリスティング広告(検索連動型広告)だ。それらはテキスト広告であり、リッチメディア化の流れとは正反対だったが、需要が顕在化した消費者だけにターゲティングできること、およびクリック課金という費用対効果の透明性が支持された。

検索連動型広告掲載位置(Google)
検索連動型広告掲載位置(Overture)

街のラーメン屋が広告主になる日も近い?

 このように、インターネットの普及、ブロードバンド化、広告技術の革新が、インターネット広告の可能性を膨らませてきた。いかなる広告主でも、課題に応じた何らかの活用法を見出せるだろう。ウェブサイトを所有していないラーメン屋などもインターネット広告の広告主になるかもしれない。それは冗談でなく、ペイパーコール広告という新手法によって海外では実現している。インターネット広告で電話番号を表示して、その番号への着信回数に応じて課金する手法だ。このような、予測もできないような劇的な発展が現在も進行していることが、インターネット広告の難しさであり、おもしろさだ。

(注1)
総務省:平成17年版情報通信白書(ブロードバンド化の進展)
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(注2)インプレッション効果
クリックされるか否かに関わらず、広告がブランドの認知獲得、理解促進、購買意向喚起などの意識変容に結び付く効果
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