固有値、固有ベクトルを使った主成分を求める式
左から、第1主成分、第2主成分、第3主成分の固有値とそれに対応する固有ベクトルです。主成分とは分析の結果新しく作った軸のこと、バラツキが最大の方向を示す(固有値が大きい)主成分から順に、それぞれ第1主成分、第2 主成分……と呼びます。

固有値は、全部足すと変数の数と同じ3になります。全体が3のうち、第1主成分の固有値が1.798を占めるので、第1主成分寄与率は0.600です。つまり、約60%が第1主成分だけで説明できていることになります。
散布図で表現する場合、二次元となるため、第1主成分と第2主成分までを使います。第1主成分と第2主成分の累積寄与率が0.827(なので、散布図は82.7%の情報を集約した、比較的精度の高いものと言えます。

固有ベクトルは軸の係数で、主成分を求める式の以下の位置に当てはまります。

よって、散布図に必要な第1、第2主成分は以下の式で求められます。

次回はいよいよ、散布図を描いていきます! ここで終わってもいいのですが、さらに探究心のある方のために、次ページから行列について、そして固有値と固有ベクトルについて補足します。