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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

MarkeZine Day 2025 Kansai(AD)

鍵は「分散×統合」!TeadsとKantarが解説、成果を最大化するキャンペーン設計術とは?

 多くの企業が広告費を一部のプラットフォームに集中させる中で「オープンインターネット」には、リーチの拡大や広告効果の最大化の観点から、大きな可能性が広がっている。MarkeZine Day 2025 Kansaiでは、Teadsの川口瑞浩氏とKantar Japanの吉本潤一氏が登壇し、新指標「アテンション(APM:アテンション・パー・ミル)」の有効性や、複数メディアの相乗効果が全体効果の35%を占めるという事実を、豊富なデータとともに解説。限られた予算で広告効果を最大化するキャンペーン設計の実践手法を明らかにした。

ウォールドガーデン偏重の日本

 現在、デジタル広告は大きく2つのフィールドに分かれている。1つは「ウォールドガーデン(プラットフォーム系)」、もう1つは、「オープンインターネット」である。

 ウォールドガーデンは、GoogleやMeta、Amazon、Xなどのプラットフォームを指す。これらの企業は、自社のエコシステム内で広告配信を完結させている。一方、オープンインターネットとは、それ以外の領域を指す。具体的には、各種ニュースサイトや個別のウェブサイト、それらを束ねた広告ネットワークなど、多様なプレーヤーが存在する。

 Teadsの川口瑞浩氏は、「ウォールドとオープン、それぞれに費やされるデジタル広告費の割合は、世界と日本では大きく異なる傾向があります」と語る。

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Teads Japan VP, Agency Partnership Lead 川口 瑞浩氏

 JAA(日本アドバタイザーズ協会)の発表によると、消費者のデジタルメディア利用時間は、66%がオープンインターネット、34%がウォールドガーデンに費やされている。しかし、世界のデジタル広告費の割合を見ると、ウォールドガーデンが60%、オープンインターネットは40%と、利用時間の実態と差がある。特に日本は、ウォールドガーデンを偏重する傾向があるという。

 確かに、オープンインターネットを活用する際の懸念点として、広告枠の品質課題は存在している。そこで、質の高い広告枠を選ぶ指標としてPMP(プライベートマーケットプレイス)を用いる方法がある。

 さらにKantarの吉本潤一氏は、従来の広告効果指標ではビジネスに直結する成果が測れないという根本的な問題にも切り込んだ。

Kantar Japan Director Kantar Insights / Media & Creative 吉本 潤一氏
Kantar Japan Director Kantar Insights / Media & Creative 吉本 潤一氏

新指標APM:広告が「経済活動に紐づくか」を推計

 従来、デジタル広告の効果測定には、インプレッション数、視聴完了率、クリック率などが使われてきた。しかし、広告が表示されていたとしても、消費者が実際に注目しているとは限らず、ブランドへのロイヤルティや購入など経済活動に影響したか、わからない点が問題だった。実際、Kantarによる調査では「視聴完了率とブランド指標には相関がない」結果が出ているという。

 そこで、最近注目されているのが「アテンション」という新しい評価指標と、1,000impあたりのアテンション獲得時間を示す「APM」だ。これらにより、消費者の実際の関心を把握し、広告がいかに「経済活動に紐づくか」を推計できるようになった。

アテンションとは
広告の質を示す「アテンション」と、1,000impあたりのアテンション獲得時間を示す「APM」
※クリックすると拡大します
アテンションと態度変容指標の相関性
APMが長いほど、広告想起、ブランド好意度、ブランド検討意向に好影響を及ぼす
※クリックすると拡大します

 APMという同一の土俵で横比較すると、YouTube(2,428)、Teads(1,833)、Premium Display(1,637)、X(1,211)、TikTok(705)、Facebook(532)といった結果となる。しかしながら、APMが長ければ良いわけではなく、その質も重要だ。また、戦略によって指標の優先度も変わってくる。

 この新たな評価軸により、広告主は「安くて数字が良い」という表面的な判断から、「実際にビジネス成果につながる」投資へとシフトできるようになる

 ウォールドガーデンは確かに重要なプラットフォームだが、市場の実態を見ると、消費者の時間の多くはそれ以外の領域にも分散している。それならば、広告投資も同様に分散させることで、より効果的なリーチが可能になるのではないだろうか。この疑問に答える明確なデータが存在する。

次のページ
効果の35%を占める!シナジー発生の3条件

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:Teads Japan株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2025/10/22 11:30 https://markezine.jp/article/detail/49145

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