電通デジタル・ホールディングスは、5月23日付で、リスティング広告、SEO、アドエクスチェンジやDSP、アフィリエイト広告などのデジタル広告を運用する専門会社「ネクステッジ電通」(以下、新会社)を設立した。また、サイバー・コミュニケーションズ(以下、cci)も新会社に資本参加を行った。
本年2月に電通が発表した2012年「日本の広告費」において、インターネット広告費は前年比107.7%と堅調な伸びを示した。中でも運用型デジタル広告の市場は、3,391億円、前年比118.9%と成長を牽引。
運用型デジタル広告では、広告主のKPI(重要業績評価指標)の改善や広告ROI(投資対効果)の最大化に向けて高度な分析を行い、スピーディーに施策の改良に反映するPDCA業務が重要となる。またIT化の進展により、企業のマーケティング・プロセス全体においては、マス・マーケティング、プロモーション、デジタル・マーケティング、CRMなどの各領域を、売り上げの最大化に向けて統合する「マーケティング・コンバージェンス」への対応が求められるようになってくる。
こうした市場環境に鑑み、電通、cci、DAサーチ&リンクなどグループ各社に所属する、パフォーマンスメディア・コンサルタントなどの専門人材を集約するとともに、データ・サイエンティストなどの外部専門人材も登用し、新会社の設立に至った。
新会社は、(1)Eコマースなどデジタル・マーケティングが顧客獲得において重要な役割を担う広告主、(2)オンラインでの見込客獲得やCRMに取り組む広告主、(3)Web上における特定のアクション指標の最大化のために施策を最適化したい広告主を中心に、個別メディア施策の改善、各広告の直接・間接的な貢献度分析(アトリビューション分析)と、これらに基づく予算配分の見直しなどのソリューションを提供する。
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