SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

ブログから導く消費者の生の声!クチコミデータ有効活用への道

黒烏龍茶 ヒットの軌跡をブログで検証

関連語からの発見

 次に関連語に関してこれまでの調査経験の話をする。関連語を注意深く読んでいると時々発見がある。例えばCMで使われたキャッチフレーズが多くのブログで書かれていて、そのキャッチフレーズが一人歩きして流行り出す事が稀にある。「そうだ、京都、行こう。」「元気出していきましょう」「きれいなお姉さんは好きですか」などは有名だが、キャッチコピーがどれだけ流行っているか、どれだけ定着しているかに関する調査はブログを用いた調査、特に関連語で見る事が出来るブログクチコミサーチの得意分野となる。

比較して何がわかる?

 第1回 でも述べたがブログの調査は比較が重要である。第2回の図4 で小西真奈美の「ぐびなま飲も!」のインパクトがいかに強かったかが分かった理由は、他銘柄「のどごし生」「ドラフトワン」「ジョッキ生」のエントリー数がピーク時でさえ平均50~100程度であるのに対し、「ぐびなま」のエントリー数はCMが始まったとき450エントリーを超えていて、5ヶ月程度はほぼ100エントリーを超え続けていた事からも分かる。

 1年をかけて徐々に話題量は減り、他の第3のビールと同程度の話題になっている事で小西真奈美の話題としての力の衰退も見えている(衰退に関しては2007年6月までの調査なのでここ数ヶ月は分からない)。

 では、黒烏龍茶をヘルシア緑茶と比較してみる。ヘルシア緑茶はwikipediaによれば2003年に発売されたロングセラー商品なので単純に比較するわけにはいかないが、あえて比較をすると、ヘルシア緑茶のエントリー数は、ここ半年の間で平均50程度から徐々に下がっていて、黒ウーロン茶の話題量はおおむね100以上となっている(図2)。

【図2】黒烏龍茶、ヘルシア緑茶、へルシアウォーターに関するエントリー数の推移のグラフ
縦軸がエントリー数。横軸が時間(週)。青が黒烏龍茶、
ピンクがヘルシア緑茶、緑がへルシアウォーターとなっている。

 ヘルシアウォーターは黒烏龍茶とほぼ同時期に発売され、最初は大きな話題となっていたが、話題量はずっと下降線である。6月中旬にみられたピークはマスカット味新発売に関する話題であるがそこからも話題量は下降している。

 ヘルシアウォーターを食事とともに記録する事がないため、日常の記録として定着しなかったのかもしれない。このようにキャンペーン効果は比較する事でさまざまな情報が得られる。

次のページ
名詞調査で何がわかる?

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
ブログから導く消費者の生の声!クチコミデータ有効活用への道連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

磯部 拓(イソベタク)

1971年生まれ、博士号を取得後アテンション入社。現在は株式会社アテンション戦略企画部に所属し、マーケティングリサーチ、分析、レポーティングサービスを行う。また「恋愛専門ドットコムα版」の作家兼ディレクションを行い「...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2007/10/29 10:00 https://markezine.jp/article/detail/1971

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング