関連語から何がわかる?
推移グラフの下にある関連語からは興味深い事が見える。先ほどの図1で、月ごとの関連語を見てみた。黄色は食事に関する関連語(名詞)、青は脂肪吸収やダイエットに関する関連語(名詞)である。
青い関連語に注目していただくと、黒烏龍茶では「その食事の脂肪吸収を抑える」というキャッチフレーズが消費者に刺さっている事が分かる。また黄色に注目していただくと、食事に関して書かれているブログが多いことが分かり、実際に生の声を読んでみると、消費者は日々の日記の中で一緒に食べた食事とともに黒烏龍茶に関して述べている事が分かる。
これは第3のビールにおいて大ヒットかつロングセラーとなった「のどごし生」、またいくつかのロングセラーとなっているエクセサイズ機器においても見られた現象で、初めは話題として語られたのが、徐々に消費者の日常に定着し、日々の日記に、例えば「今日は鶏の唐揚げ、ごはん、黒烏龍茶(のどごし生)を飲んだ」と記録として書かれ始める。
ブログは話題を書く場所であり、かつ日々の記録をする場所でもある。このように、青でハイライトした関連語、つまり「話題」や、黄色でハイライトした関連語、つまり「記録」とともにブログで書かれる例は、1つの成功を意味していると思う。
また、ある種のテレビCMはタレントの事ばかりが書かれ、商品やサービスに関しては語られていない。テレビCMの多くはこのパターンで、テレビCMについて書いている消費者と商品について書いている消費者は多くの場合ほぼ完全に別の層に見え、さらに話題はそのテレビCMがほとんどを占めている。商品の認知やサービスの認知、購買に繋がると思われる書込みが見られない。
そういう意味でも黒烏龍茶のCMは成功といえるかもしれない。テレビCMのイメージがそのまま消費者の購買に繋がっているという印象をうける。