関連語からの発見
次に関連語に関してこれまでの調査経験の話をする。関連語を注意深く読んでいると時々発見がある。例えばCMで使われたキャッチフレーズが多くのブログで書かれていて、そのキャッチフレーズが一人歩きして流行り出す事が稀にある。「そうだ、京都、行こう。」「元気出していきましょう」「きれいなお姉さんは好きですか」などは有名だが、キャッチコピーがどれだけ流行っているか、どれだけ定着しているかに関する調査はブログを用いた調査、特に関連語で見る事が出来るブログクチコミサーチの得意分野となる。
比較して何がわかる?
第1回 でも述べたがブログの調査は比較が重要である。第2回の図4 で小西真奈美の「ぐびなま飲も!」のインパクトがいかに強かったかが分かった理由は、他銘柄「のどごし生」「ドラフトワン」「ジョッキ生」のエントリー数がピーク時でさえ平均50~100程度であるのに対し、「ぐびなま」のエントリー数はCMが始まったとき450エントリーを超えていて、5ヶ月程度はほぼ100エントリーを超え続けていた事からも分かる。
1年をかけて徐々に話題量は減り、他の第3のビールと同程度の話題になっている事で小西真奈美の話題としての力の衰退も見えている(衰退に関しては2007年6月までの調査なのでここ数ヶ月は分からない)。
では、黒烏龍茶をヘルシア緑茶と比較してみる。ヘルシア緑茶はwikipediaによれば2003年に発売されたロングセラー商品なので単純に比較するわけにはいかないが、あえて比較をすると、ヘルシア緑茶のエントリー数は、ここ半年の間で平均50程度から徐々に下がっていて、黒ウーロン茶の話題量はおおむね100以上となっている(図2)。
縦軸がエントリー数。横軸が時間(週)。青が黒烏龍茶、
ピンクがヘルシア緑茶、緑がへルシアウォーターとなっている。
ヘルシアウォーターは黒烏龍茶とほぼ同時期に発売され、最初は大きな話題となっていたが、話題量はずっと下降線である。6月中旬にみられたピークはマスカット味新発売に関する話題であるがそこからも話題量は下降している。
ヘルシアウォーターを食事とともに記録する事がないため、日常の記録として定着しなかったのかもしれない。このようにキャンペーン効果は比較する事でさまざまな情報が得られる。