キャンペーン概要
時期:2014年
国名:スロバキア
企業/ブランド:Sushi Time
業種:飲食店
悲しきニンジャ
スロバキアのドナウ川のほとりには「Sushi Time」と「Kung Food」という2つのスシ店があります。この2つのスシ店は互いに競合関係にありましたが、「Sushi Time」は戦略的な取り組みによって、「Kung Food」のファンをも獲得することに成功。この成功ストーリーを日本の昔ばなしになぞらえて紹介する動画が公開されました。
「Sushi Time」と「Kung Food」は、お互いにほぼ同じようなメニューで、同じ寿司屋として競り合ってきました。
ある日「Sushi Time」の店主は、「Kung Food」を押しのけて圧倒的な人気を獲得するため、山奥に住むマスターにアドバイスを求め訪ねます。
マスターは、近く「Kung Food」が改装のためクローズすること、そして「Kung Food」の休業中には“Sushi Sandwitch”という新しい商品を販売するように助言しました。この“Sushi Sandwitch”は、後に「Sushi Time」より販売された新メニューです。
“Sushi Sandwitch”に関してマスターは、具体的な3つのポイントを伝授しました。一つ目は“Sushi Sandwitch”の形。「Kung Food」のキャラクターの目や口のパーツに似せて作るようアドバイスされます。
二つ目は、“Sushi Sandwitch”をお客様にお渡しする際に使用するパッケージ。黒い袋に3つ並べられたサンドイッチの絵は、遠目に見ると「Kung Food」のキャラクターの「目」と「口」になります。パッケージ全体が顔のように見え、「Kung Food」の味が恋しい敵店ファンには印象的なデザインです。
そして三つ目が販売方法。これはずばり敵店である「Kung Food」のファンに向けて、積極的に販売していくというもの。
もともと同じようなメニューを展開していたのであれば、味に対する嗜好性は同じファンが多いはず。そこに目をつけたマスターのアドバイスを元に、競合する「Kung Food」のファンを囲い込む戦略が始まります。
同社はこの取り組みに伴って“「Kung Food」ファンのお手伝いをします”や、“「Kung Food」ファンのお気持ちを察します”などのメッセージをWebでも発表。さらには「Kung Food」の割引券も使用できる企画を開始し「Kung Food」のリニューアルオープンを待ちわびる敵店ファンに寄り添う姿勢を見せていきました。
「Kung Food」のファンを取り込むことに成功した一連のストーリーは、日本と馴染みのある「日本昔ばなし」のようなテイストでまとめられています。この動画自体、成功までのストーリーを改めて発信することで、もう一度話題を掴もうという「Sushi Time」の強かな狙いが感じられます。ぜひ、下記より動画もご覧ください。
動画はこちら
参考サイト
先週の紹介キャンペーン
「動画」と「誌面」から商品購入へ直接誘導!ファッション誌と老舗デパートの新たな試み
記事転載元:AdGang