電通とNTTデータは、主にソーシャルメディア・ビッグデータの解析を起点とした、マーケティング領域での新たなソリューションの開発・提供で協業することに合意した。
本協業により両社は、顧客企業においてマーケティングをつかさどるCMO/ブランドマネジメント部門と、ITをつかさどるCIO/情報システム部門の、相互にまたがる高度なマーケティング課題に対して、全体最適の視点からソリューションを提供していく。加えて、両社が抱える専門家であるデータサイエンティストやシステムエンジニア、マーケティングストラテジストやPRプランナー、コミュニケーションデザイナーなどが一体となり、必要に応じて外部の専門家や企業とも連携することで、顧客企業が抱える多様な課題の解決に貢献していく。
協業開始に先立ち、両社はすでにいくつかの実証実験を積み重ねており、従来は困難であったマーケティング領域とIT領域を統合する両社ならではのソリューションの開発に成功している。また現在、位置情報データ、感情データ、購買データなどのビッグデータと、外部データを連携させることによる新たなソリューションの開発にも取り組んでいる。
これまでの実証実験では、例えば、電子書籍の販促においては、ユーザーのニーズに合致する商品の広告をリアルタイムに提供することで、最大で通常の1.6倍の購入に結び付けるという成果を残した。また、ECサイトにおける実証実験では、CTRを通常の約2倍に引き上げることに成功した。
ソーシャルメディアデータをCRMに連携させる手法では、感情データを活用することで、流通業界におけるオンラインとオフライン、ECとリアル店舗をまたいだ施策の開発が可能になり、ファッション、宝飾品、自動車、家電など嗜好性の強い業界での効果が期待できる。
【関連記事】
・NTTデータ、スマートフォンと双方向通信を可能にするソーシャルサイネージソリューションを開発
・NTTデータ等、データサイエンティスト育成プロジェクト発足~産官学の連携で学習機会を創出
・電通PRとCCPR、インフルエンサーを活用したコンテンツマーケティング領域で提携
・電通とゼンリンデータコム、約12万件を網羅した「全国避難所データベース」の提供を開始
・電通、マツコ・デラックスの等身大アンドロイドタレント「マツコロイド」を共同開発